ユーロドルは1.3400をはさんで一進一退が続く。しばらく1.32台や1.35台は見ていないような気がする。つまるところ、あんまり動かないので、1.34台に乗せてきたら売ってみたくなり、1.33台もそう深くないところで買いたくなる相場状況である。これは週の後半に控えたEUサミットでの結果を見たいという様子見姿勢も含まれているのだろう。
それにしても外部環境的には株価は高いし、原油価格も高い。それほども為替相場の方が反応していないのがいぶかしく感じられる。ユーロ円ももっと105円を軽々と越えてくるような勢いが出てもいいはずだが、ちょっと目を離すと103円台に沈みこんだりで、クロス円全般はあまり芳しい動きを示していない。
昨日の欧州市場でも、ユーロドルは見慣れてしまった水準で始まった。1.34台の前半。どちらかに50ポイントくらい進んだところで逆張りしてやろう。そんな感じだった。そうするとドイツの高官の話として、EUサミットで合意に至るかどうかは悲観的だという話が飛び込んできた。言うまでもなくユーロは売られ、ユーロドルは1.33台の中盤までおちこんだ。
こういう材料が出ているだけに、ここで逆張ってユーロロングにするには勇気が要ったが、当初の想定通りにレンジと割り切ってポジションを作ってみることにした。逆張りなので自然の流れに反している。ロスカットは25ポイントくらいだけ。1.3366で拾うことができたので、ストップ注文は1.3341に置いて、しばらく様子を見た。
1.3400の近くまで戻しそうになったユーロドルであったが、ニューヨークオープは激烈な株売りで始まったので、リスク回避が優勢となった。リスクオフの一環としてユーロ円が下げてきた。そしてユーロドルも。私がユーロ買いをしたステージでの安値を下回ってきたので、これでもうご臨終かと覚悟した。
タイトストップなのだし、ついても大した損害ではない。私は眠かったので、利食いの売り注文を@1.3450でOCO注文にして出して、どうせストップがつくだろうと覚悟して寝た。朝になってみるとストップ注文はついていなかった。そのかわり利食いもついていなかった。とりあえず1.34台に乗せていたので、利食い千人力をして、次の作戦を練ることにした。
ドル円が動かないのは仕方がないにしても、最近はユーロドルも日々の変動幅をちぢめてきており、コンソリデーションに入ったかのようである。揉み合いの後は、どちらかにブレークして、そのまま大きな変動へ、という教科書的な動きになるのか。この2日間のEUサミットの動向が、年末までの為替相場の動きを決定しそうだ。
ただ気になるのは、やや悲観的な見方が増えてきていること。実際には財政規律やペナルティなどといっても国家主権のありかたに関わる問題なので、そう簡単には解決策が出るはずがない。またEFSFをより実効性を持たせるための組織であるESMにしても、いまだに独仏の間では意見が食い違っている。
あまり期待できないというのが、現在の状況ではないだろうか。今年の年間レンジを見ても、ユーロドルの高値は1.49台で、安値は1.28台。あまり安くなっていないようではあっても、ユーロドルは明らかに安値近辺に位置しているのである。モノの拍子で年初来安値を見ることになる可能性も捨てきれない。やはり私も下サイドの走り出しには注意をもって臨みたい、この2日間である。
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