欧州債務危機は解決に至っておらず、ユーロ安が進んでいる。
ユーロ/円はついに100円の大台を完全に割れ、大台が2ケタとなる99円台で2011年の取引を終えた。
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2011年の最後の最後でユーロ/円は完全に100円割れへ
2011年は12月31日が土曜日となるため、12月30日(金)が為替の最終取引日になる。
12月28日(水)の日本時間23時台から急落し始めたユーロ/円は12月30日(金)の日本時間20時前についに100円をほんの一瞬割れた。
【参考記事】
●実に10年半ぶり! ユーロ/円が100円割れで99円台へ一時突入!
しかし、100円近辺ではオプションの防戦買いも多い模様で、一進一退の動きが続いた。
このときは100円を割れたのがほんの一瞬だったため、上記参考記事でも99円台のレートをキャプチャするのに記者は苦労したほどだったが、その後、NYタイムに入り、12月31日(土)の日本時間午前1時前になると、ついにユーロ/円は100円を完全に割れて99円台となり、そのままジリジリ下げていった。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 1時間足)
そして、一時は2000年12月以来となる99.47円まで下落幅を広げ、最終的には、ほぼ安値引けとなる99.6円付近で2011年の取引を終えた。
(レート画像はマネーパートナーズの「パートナーズFX nano」専用取引アプリケーション「XFX」)
(出所:米国FXCM)
ユーロ安と円高。2011年を象徴するかのような幕引きに
なお、ユーロ/米ドルはNYタイムではユーロ買い・米ドル売りの動きも一時起こり、いったんは1.3ドル付近まで上昇したほどだった。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
一方、米ドル/円はこの時間帯に大きく下落。結局、76円台まで下落して2011年の取引を終えている。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
米ドル/円は10月31日の為替介入のあと、77円台で推移することが多かった。76円台は1カ月以上ぶりのこととなる。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
結局、日本時間では大晦日の12月31日(土)に入った2011年の最後の最後の為替取引で、ユーロ安とともに目立ったのは円高だった。これはある意味、2011年を象徴するかのような幕引きだったと言えるかもしれない。
年初の為替相場は波乱に注意か?
2012年の年初、為替の取引は1月2日(月)からスタートする。1月2日(月)は取引量がまだあまり多くない時期。相場はあまり動かない可能性もあるが、ちょっとした“仕掛け”で大きく動くことも考えられる。また、為替介入をこの日にやることも考えにくい。
こうした状況と年末の相場展開を考え合わせると、1月2日(月)は円高方向への仕掛け的な動きに気をつけた方がいいかもしれない。
なお、日本のFX会社では1月2日(月)は朝から取引できるところ、夕方から取引できるところ、休業のところなどに分かれている。
【参考記事】
●【2011~2012年】年末年始の取引日程。一番長く取引できるFX会社は?
(ザイFX!編集部・井口稔)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)