昨日の欧州時間では、もう今年は無理だろうと一時は思われていた、ユーロドルの今年の安値突破が演じられた。アジア時間に1.28台を攻めたが、失敗。それでもその後のリバウンドも1.3050も触れなくて、欧州回しとなった。注目はイタリアの国債入札だったのだが、やはり消化できたといっても、落札利回りは少しも改善しておらず、10年ものでは7.0%を越えたレベルのまま。
為替相場では短期的なユーロロングもたまりやすい時間帯だっただけに、急激なユーロの投げ売りモードとなっていった。私もユーロの戻り売りをどこかでやらねばと思っていたので、このタイミングをはずすべきではない。追いかけてユーロドルを1.3018で売り込んでいった。
たしかに1.29台には突っ込んだが、すぐには落ちるということはなかった。しばらく1.2990あたりでもんでいたので、仮に反転して1.3010とかまで戻ってきたら、私もショートカバーをしなくてはいけない。後は今年の最安値というテクニカル的には重要な意味を持つ1.2874の手前でのプライスの挙動である。一気に抜けなうようだと、私も教科書的にその手までは買い戻さなくてはならない。またあまりにも早く抜けてしまって、100ポイント以上の急落を演じるようであれば、たとえ安くても、そこを売り増していかないといけない。
しかし結果だけから見ると、実につまらない相場になってしまった。その重要なサポートを割り込んで、狂喜したと思った瞬間に軽いメクリが入って下攻めは終わってしまった。1.2870よりも下にいたのは、ほんの10分くらいだけではなかろうか。また下攻めを始めったら売り込もうと思って、私もすぐに買い戻した。
しかしその後はネバー売る機会に恵まれずとなった。それはアメリカの経済指標が良いものが並んだお陰で、米国株が上昇に転じたからだ。前日に大きく値下がりした分もほとんど埋めて推移しているので、こんなオプティミスティックな状況ではユーロドルやユーロ円をショートにする気がしない。日付も変わって、いよいよ今年最後の売買日となったので、私は早々に就寝した。
今晩は格別の材料はない。多くの市場関係者が気にしているのは、年足である。ユーロドルは1.33台で今年は始まったので、おそらく陰線となるだろう。ドル円やユーロ円はもう間違いなく陰線だ。問題となるのは米国株だ。とくにS&P500指数は今年の始まりが1255だったので、それを上回るかどうかで、今年のパフォーマンスが決まる。
少しでも陰線で終われば、年明けからのリスク回避の動きが起こる可能性も高い。お正月2日のユーロドルが、結局は2012年でいちばん高かったということになるかもしれないのだ。
日本時間 17時10分
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