昨日は欧州市場の序盤でかなりバタついた。まずはユーロドルが1.28台に乗せてきたので、いつもの欧州債での消化を期待してのことかと考えて、19時過ぎあたりからのユーロの噴き値売りを画策。しかしフィッチがイタリアの2ノッチの格下げを示唆したので、ユーロは失速。
いとも簡単に1.27台の前半まで逆戻り。ユーロを売ろうと思っていた私としては、こんな時間に下げられては困る。このままでは1.26台から突っ込み売りモードで苦しい戦いを強いられることになりかねない。
せっかく待ったのだから、19時までは待とう。そう思って見ていたら、ユーロドルはまた上がってきた。またしても1.28台に乗せてきた。ポルトガルの国債入札が予定されていたが、それを期待してのことだろう。そうすると勢いよく欧州序盤での高値もクリアしてきた。ニュースではIMFが融資枠を拡大すると伝わってきた。どれだけ即効性のあるものかは疑わしいところだが、マーケットはこれに素直に反応したものだろう。
フィッチの件で下げたレベルからは100ポイントは上がってきた。ここまでユーロドルが上がってくると意識されるのは先週の金曜日の戻し高値である。1.2878ということになっているが、つまるところ1.2880がついてしまえば、株高という外部環境もあり、当面はユーロは全面高の展開がテクニカル的にも期待できる。
逆にいうと、ユーロドルはそのレベルにタッチしない限りは、依然としてユーロのダウントレンドが続くということ。1.2850アッパーは絶好の売り場だということになる。そういうわけでさんざん為替相場に入り損ねている私も、1.2860で売りの、1.2880ロスカット作戦で注文を入れてみた。
自分が売ろうとすると売れないもので、このステージでのユーロドルの高値は1.2845あたりまで。その後は米企業決算の時間になってしまい、どちらかというと失望ものが多かったせいもあり、グローベックスでの米国株は下落に向かい、ちょっとしたリスク回避の状態となった。
ユーロ円の戻り売りなどにも押され、ユーロドルは再び1.27台へ。ニューヨーク市場が始まってもあんまりパッとする値動きもしなかったので、わざわざ逆張りしてまで攻めなくてもいいだろうと思い直し、注文を全部キャンセルして寝入った。
その後はユーロは全面高となってニューヨーク市場を終えたようである。ユーロ円やユーロポンドも妙に高くなっている。やはりユーロドルは金曜日の高値を越えられないでいたが、地合いは堅調である。
朝から日本株に買いが入っており、日経先物は今年の高値であった8630円を越えてからは買い戻しの勢いが強くなっている。それがマーケットのリスク許容度を増大させているため、ユーロの買い圧力も強まっているというわけだ。
今晩は米企業決算のヤマ場だ。たくさん出過ぎるので、マーケットがどれに反応するのか、今のところよくわからない。とりあえずはユーロ資産をたくさん持っているBOAやモルガンスタンレーが注目だろうか。多少、悪い決算が出ても、株価は上昇局面にあるので、無視されるかもしれない。
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