昨日の欧州序盤は、やはりドル高の方向を攻めにいった。ドル円は76.65あたりであって、決して円高ではないとは言えないレベルでありながらも、75円台を覗きにいこうとしていたときよりはドル高だ。またユーロドルも1.30台から1.32台までのレンジ相場を繰り返しながらも、1.30台のミドルで始まったのだから、レンジの中ではドル高サイドである。
ドル円がそれほども動くとは思われなかったが、ユーロドルはレンジの下限に近付いている。具体的にいえば今月初日の安値が、そのまま今月の最安値を構成しており、それが1.3024だ。特にイベントもないので、相場の方向感にニューはない。何もやらないのも悔しいので、ニューヨーク勢が参入するまでの間は、そのレンジを頼って取引してみることにした。
確かに1月の1.26台からここまで持ち上げられたことを考えると、なかなか下がりにくくはあろう。ただし雇用統計の結果をうけて、本格的なドル高が来る前兆であるならば、話は別だ。そのときはそのときで、損切った後に再びドルロングのポジションを作り直して挑むしかないのだろう。
とりあえずユーロドルは1.3020がロスカットレベルになるのは当然なので、私はユーロドルの1.3050割れを待った。すると18時を回ると、ユーロドルが1.3050を割り込んできた。だが実際に下がってくると、買いづらいものである。完全な逆張りだから流れに反しているからである。買った瞬間から一度もフェイバーにならないで、即座にストップ注文がついてしまうこともよくある。ものがユーロドルだからなおさらそうだ。
まあ今すぐには買えないものの、少なからず順張りの要素も取り入れるということで、1.3050で買いのストップ注文を置いた。これならば1.3050割れを待った甲斐もあるというものだし、気持ちのうえでのちょっとした慰め程度のことだが、見かけ上は逆張りにならなくて済むからだ。
ユーロドルは下落し、1.3024まで落ちた。同じ安値である。すぐにショートカバーし、私のロングは出来た。私がロングになった瞬間に、すぐに落ちてアゲインストに。あ~、このまま新安値をつけにいくのだろうか。ちょっと失望をともなう値動きとなったが、直前の安値は抜けなかった。今のところは1.3024でのミニ・ダブルボトムだ。これならば反発も期待できるかも。しかしこれはユーロロングを持っている私のポジショントークかもしれない。
その後も1.3070や1.3085などに戻すのだが、そのたびに1.3050より下に押し込まれる。ユーロロングを持っているとどうしても上値が重たく見えてしまい、下に行きたがっているように感じられてならない。ニューヨーク株が始まる頃には1.3080近くまで戻ってきたので、そこで私は気が気でないのでポジションをクローズしたのだが、その後、ユーロドルは1.31台まで駆け上がってしまった。
今晩もイベントが少ないので、欧州初のニュースで一喜一憂する展開となるだろう。しかしギリシャの支援問題は決着が間もなく着くだろうと言われて久しい。結局のところ、政治的な壁にもぶつかっているようだ。4月にもあるであろうとされる総選挙を控えて、あまり国民に負担を強いるような政策は取りにくい。ギリシャ国内ではストライキの構えになっているようだ。しかしEUやIMFなど支援する側の方では、すでに時間切れだとの意見もあり、ギリシャだけに格別な優遇条件で融資をするわけにもいかないようだ。
EU財務相会合が予定はされてはいるものの、ギリシャ問題がはっきりしないため、いつ開催されるのか未定のまま。木曜日にはECBの理事会が開かれるが、ここでの主要マターはギリシャ問題ではない。民間団体とのヘアカットなどの協議でもめぼしい進展はしておらず、今週いっぱいで結論が出ないようであればいよいよデフォルトが現実味を増してくる。
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