昨日の欧州時間ではマーケットがだいぶ落ち着きを取り戻してきた。アジア時間、特に早朝のセッションにおいて全体的に大きくリスクオフの方向に傾いていたので、この後どうなるかと心配されたところでもあったからだ。確かにちょっと行き過ぎの感はなくもなかった。
金融商品のなかでリスク性の高いものの代表としては、原油相場がある。それが水曜日の106ドル台から、雇用統計後の98ドル台を通り越して、95ドル台まで下落して週明けを迎えた。おとなしめの動きが長く続いていたので、10ドル以上も下落するとなると、誰でも多少なりともリスクを落とそうと考えるだろう。
同時期にグローベックスでの米国株は2%もの大幅下落を演じていた。確かにフランスでの政権交代やギリシャでの連立政権の大幅議席減は、財政再建から遠のく事象ではある。それでも国としての政策が極端に変わってしまうというわけでもないのだから、心配されたほども信用不安が高まるのかも、ほんとうはわからないほどだった。
確かに欧州時間の序盤では欧州株も大幅下落でスタートした。ユーロドルも1.29台であり、以前として安値低迷。1.30台に乗せてきたが、ちょっと不安定な値動きだ。私もクロス円、特にユーロ円の値動きを中心にマーケットの不安感と安心感の状況を探っていた。欧州ではイギリスだけが休みだったが、為替市場ではそんな事は関係ない。
ユーロクロスが悲鳴を上げている状況だ。ユーロポンドは早朝に0.8035あたりまで急落して、その後も0.80台の中盤までやっと戻ってきたというところ。ユーロ円も下値に向かうことはなくなったとはいうものの、103円台のままである。
欧州市場で落ち着きを取り戻したのは、夜の19時を過ぎたあたりからだった。株価も徐々に値を戻してきたし、グローベックスでの米国株も下げていた分のおよそ半分は取り戻していた。ユーロ円もまだ104円ちょうどを行ったり来たりするのがやっとで、買い戻しはショートカバー中心であることがうかがわれる。
そこから米国オープンまで3時間ほど。私はその間にもうちょっとリスクテークの展開になるのではないかのほうに賭けることにした。米国株オープン時に株価の戻りが今以上でなければ、ポジションはカットするつもりでいた。
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