金曜日の海外市場では関心はいうまでもなく、米国株の動向だった。早朝にJPモルガンが巨額損失を公表してから、グローベックスでは大きく株安が進んでおり、それにつれてマーケット全体もリスク回避に傾きつつあった。私はクロス円を少々、ショートにして持っていたので、リスクオフの動きは気になるところだ。
ユーロ円の買い戻しのストップ注文を103.60に置いたまま、欧州市場に突入。ユーロドルがやや上がって来ているのが気になる。ユーロポンドも早朝に0.80の大台割れをしてからは意外にしっかりしていた。ちょっと分が良くない。だからと言ってストップアウトのレベルの直前である103.50とかでわざわざ買い戻す必要もないと腹をくくった。
結果から言うと、為替相場はほとんど値動きなしだった。1日を通じてもドル円は20銭ほどしか動いていないし、ユーロドルも50ポイント程度のもの。ユーロ円も私のストップレベルに達することはなく、かといって再び102円台を見にいくほど下がりもしなかった。値動きがこうでは、どうしようもない~。
米国株は昼間の下げにも関わらず、ニューヨーク時間になってからのミシガン景況指数が良かったことで、なんと前日比でプラス転するまでに買い進まれる局面もあった。株価が大幅安からプラス転に至るまで強烈なリスクテークがあったにもかかわらず、為替相場の動きは鈍かった。
先週は欧州のトラブルもあってリスク回避が進んだ週となったが、年初からの現在の位置関係を見直しておこう。S&P先物の昨年末は1252であり、2011年の年足が同線になったのは記憶に新しい。そこをスタートとして3月下旬の1419まで買い進まれた。
先週末のS&Pの終値は1350だが、ほぼ 値幅の60%の位置におり、株価が下がってきたとはいうものの、以前としてリスク性の指標としての米国株は年内レンジの半値アッパーにステイしていることになる。
ドル円は2月につけた今年の安値である76.03付近から、その後の3月中旬につけた戻し高値である84.17までの半値が80.10。だからただいまの79円台後半というのは半値以下ということになる。これは日銀期待の反動という一面もあるだろうが、アメリカのQE3、すなわち量的緩和への期待の裏返しという側面もあわせ持っている。今後もリスク資産の動向によってはドル安への圧力は強まってくるかもしれない状態とみなければならない。
ユーロドルは年初の1.2622が今年の安値。そこから2月中旬の1.3489まで上がったので、今年の半値は1.3055。これも今年のレンジでは半値以下に位置している。欧州の信用不安がいちばんの問題であることに違いはないが、特に4月以降の戻りのなさが顕著になってきている。
これは他のユーロクロスにも見られる現象であり、とくにユーロポンドはひどい形をしている。0.80割れを演じたのは実に2008年の秋以来。リーマンショックや北京オリンピックの頃以来だということになる。ユーロドルでは静かな値動きが続いているのでなかなか実感しづらいのだが、実はユーロには深刻な激震が横たわっているのかもしれない。
ユーロドルとドル円がともに今年の半値以下にいるのだから、ユーロ円は言うまでもなく半値よりも低い。むしろ38.2%戻しの位置に近くなっている。これは今年の後半に向かって起こる大きなリスク回避を暗示しているのかもしれず、株価が年初のレベルにまで前戻しでもしたときには、ユーロ円も97円割れもあり得るということを意味している。
そこで週明けの今日の相場だが、ギリシャで連立交渉がうまく運ばなかったということで、大きなリスク回避でスタートした。ドイツでもメルケル首相の政党が地方議会選挙で大敗。早朝の為替市場ではユーロドルが1.28台に突っ込み、グローベックスでは米国株が大幅安で、S&P先物は今月の最安値を並んだ。しかしその後は東京市場がやや落ち着いていたので、巻き返しが起こっている。
しかし欧州時間でのビヘイビアを確かめたいものだ。ユーロ売りは誘発されないのか。今晩はイベントが少ないので、19時くらいまでの欧州事情で本日の流れが決まってしまいそうだ。
日本時間 17時30分
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