金曜日の欧州市場、ドル円は79円台の前半で、ユーロドルは1.24代の中盤で始まった。前日のバーナンキ発言の後のリスク回避がワークしていて、欧州株も米国株も頭が重い展開が続いているので、なかなかクロス円やユーロクロスが上がっていかない。私も重い動きの株価という材料もあるので、何回かユーロドルを売り込んでみたりしたが、なかなかダイナミックな動きは出てこない。
私が1.2533で出遅れかと思いつつ、アジア時間につくったショートポジションは、欧州時間に1.24台にミドルで一度クローズした。しかしその後のトレーディングときたら、5ポイントほども取っては利食いで買い戻しという、その繰り返しになってしまった。1.23台まで野太くキープしたいとは思っても、スペインの支援があるのかないのかで議論になっている。
つまりこれによって大きくリスクの状況が変わるものだから、私に限らず、誰も大きくポジションをどちらかに振り向けるわけにもいかないのだろう。結局ずっと1.24台ミドルの展開に終始して、夜の1時ごろまではマーケットに付き合ったが、大した動きも出てこなかったので、とっとと寝てしまった。
土曜日の朝に見ると、大きく株価は上昇し、ユーロドルも1.25台に戻しきっていた。スペインが週末にも支援を要請するだろうという観測がかなり台頭したようで、いっせいにリスク相場での巻き返しが起こったようだ。それでもユーロドルの戻りは1.25台前半までであった。
それにしても、週末には材料がとても豊富だった。まずは中国の経済指標だが、やはり予想よりも悪いものだったが、心配されていたスペインの支援要請だが、公式に要請がなされ、しかも1000億ユーロといった具体的な金額まで出てきた。これによって不良債権で苦しむ銀行の一時しのぎにはなるのだろうが、本体の国としての財政問題は片付いていない。
それでも不安材料がひとつなくなったことで、週明けのマーケットはリスクテークの方向に飛び跳ねてスタートした。ユーロドルは早朝の段階から1.26台のミドルで取引されていた。ユーロ円も100円台で、他のクロス円もおしなべて高い。そしてそれから少し遅れて始まったグローベックスでも大きく米国株は上昇。リスクがパンパン状態に入ったようであった。
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