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西原宏一_メルマガ取材記事
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

支援があってもスペイン国債は売られ、
今晩もユーロ売りで臨もうかな

2012年06月12日(火)17:35公開 (2012年06月12日(火)17:35更新)
持田有紀子

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 昨日のアジア時間、というよりも早朝はとっても大きなリスクテークが入った。週末にスペインが支援を要請したからだが、それにしても極端なリスクオンだった。ユーロドルが1.26台で始まったのはもちろんだが、株価も債券相場もすべてが大きなマドをあけて始まったのだ。

 それでも東京時間では比較的に値動きは静かだった。ドル円は79円台のミドルで、ユーロドルは1.26台の前半まで押し込まれての欧州オープンとなった。これは朝からたぶんに仕掛け的なリスクテークも出ていた分の、利食いの動きでもあるのだろう。私の関心はこの後、株価やユーロが再び高値追いをするのか、それともこのまま失速してしまうのかである。

 このためのひとつの目安としてはユーロドルが早朝につけた高値である1.2670あたりを模索する動きになるか、それとも1.26ちょうどを割れてくるかである。しかし欧州市場の序盤ですぐにユーロドルは1.26割れを喫した。グローベックスでの米国株も高値からオフしてきて、それまで上げていた分のほとんどを吐き出しにかかっている。

 それでも依然として株価を見ると高いままなのだが、傾向としてはダウンサイドになっているので、ここはユーロ売りで攻めようと決めた。ユーロドルを売ったのは1.2577だったので、手を出すのが遅かった感じもする。トップからすでに100ポイントも落ちてきているのだ。

 地元の欧州ではどのようにスペイン支援が受け取られるのだろうか。歓迎の意向もあるだろうが、マーケットとしてはどうもまだ手放しな安堵感というようでもなさそうだ。いろいろと欧州初のニュースを拾い読んでいたが、どうやら支援する資金がどこから出るのかで問題になっているらしかった。詳しいことはわからないが、ESMからスペインに拠出されそうだということだ。

 これになると既存の債権者の返済順位が後回しになるということで、物議をかもしている。EFSFからの拠出であれば、そういうことはないらしいが、そのへんの法律的なことはどうでもよい。問題はマーケットの不安材料がまたひとつ増えたということであり、それが解決するまで時間がかかりそうだということである。とにかく状況はよくわからないが、後は相場の推移がそれを物語ってくれるだろう。

 ニューヨーク勢の参入の前にはユーロドルはもうひと押し売り込まれ、1.25台の前半まで下がった。しかしショートカバーというか、戻しらしい戻しがほとんどない。とりあえず私は自分のショートのコストのちょっと手前ということで、1.2575でロスカットを設定しておいた。途中、30ポイントほど戻りかけたが、本格的な戻りにはならない。

 スペインの国債が売り込まれているようで、10年ものの利回りも6.5%を越えてきたとニュースに出ている。それを当てにするわけではないが、ユーロショートを持っている私にとっては安心材料である。だいぶ眠くなってきたので、このまま動かないならOCO注文として出して寝るつもりだった。しかし0時を回ったころにユーロドルが1.24台に突入した。買い戻しのストップ注文を1.2530まで下げて利食いは置かずに寝ることにした。

 朝、起きるとユーロドルは1.2470あたり。夜中の安値を調べると1.2450くらいだった。ほぼ朝の高値から200ポイント落として、そのまま安値圏で引けたことになる。本来であれば、このまま売り増しでもしていきたいところだが、いかんせん東京市場では外貨買いが出てくる。とくに仲値決めに向けてユーロ円などは買われてしまう傾向が強い。そこでいったんポジションはクローズ。

 東京時間でユーロドルは1.25台にまで戻す局面もあったが、やはり総じてユーロの目先は重いように見える。ただ日本株をはじめ、アジア株は堅調だったし、その面からのリスク回避は望めそうもない。今晩も欧州時間を中心とした話題探しになりそうだ。ユーロドルが1.25台でしっかりしていれば、ユーロを買ってみたい気もする。しかし欧州市場が本格的に始まっても、まだ1.24台の後半でウロウロしているようであれば、今日もユーロ売りで臨んでみようと考えている。


日本時間 17時30分
 


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