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田向宏行
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

打ち消せないスペインなどへの懸念
でもG20までユーロどうするか様子見

2012年06月19日(火)18:10公開 (2012年06月19日(火)18:10更新)
持田有紀子

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 昨日の欧州市場では、スペイン国債の値下がりという、アジア時間まではまったく想像もしない事態から始まった。そもそも週明けのマーケットではギリシャの再選挙が無難に終わったことを歓迎して、リスク許容度も大いに増大して週明けのマーケットがスタートしていたのだ。

 スペイン国債の売りは、気を良くしていたこうしたリスクテーク分がすべてはがれ落ちるほどの衝撃だった。確かにマーケットの話題の関心は、すでに支援を何度も受けているギリシャというよりは、これからどのような形態で支援を受けることになるか、なにしろ不透明なスペインなのである。

 スペインの長期債、とくに注目を集めている10年債が売り込まれ、利回りが7.0%の大台を越えてきたときは、いろいろなニュースソースが報道した。私はこのニュースに触れたのはずっと後だったが、私が反応したのはグローベックスでの米国株の反落である。早朝から値を飛ばして、今月の高値をはるかに超えたレベルで取引されていたのに、いきなりの前日比でマイナス転。

 まあ原因を調べなくても、なにか悪いことが起こっているのは容易に想像がつく。私は1.27台を割り込んできていたユーロドルをショートにしていったのだが、1.2620あたりまではスンナリと下がったものの、そこからは時間がかかった。私は米国株が戻らないのを見て、ユーロショートにこだわることにした。反対に持っていかれてもいいように、自分のコストと同じレベルである1.2680で買い戻しのストップ注文を置いておいた。

 20時を過ぎたあたりから、株価は一段安へと進んだ。スペイン債も一段安しているのだろう。昼間にリスクテークしすぎているので、マーケットは悪材料には弱くなっている。ユーロドルも1.26ちょうど割れには時間がかかったが、その間、戻しもほとんどなかったので、私としても安心して見ていられた。

そこからの私の方針としては株価が安いうちは、ユーロショートはキープする。逆に言うと、株価に反転の兆しが見えたならば、そこでレベルに関係なくユーロショートはクローズする。私は1.2598でも売り増しして、ちょっとでも反発し出したらすぐに買い戻すことにした。

 ユーロドルは1.2580くらいまで突っ込んでニューヨーク勢の参入となった。米国株は安く始まったが、さらなる安値攻めはしなかった。むしろ株買いが優勢となりつつあったので、やむなく買い戻した。1.2600で全部を買い戻したが、その後ユーロドルは即座に1.25台に入っていく。いかにも私のポジションクローズのためのにわかラリーだったみたいだ。実に無念ではあったが、これも相場。仕方がない。

 ニューヨーク時間ではユーロドルはほとんど安値圏での張り付きで終始したようだ。それが今日のアジア時間になって、ややショートカバー気味。1.26台に乗せてきて安定している。今晩も株価ベースの取引にならざるをえないのだろうが、なにぶんにも注目はG20である。

 すでに発表されるであろう声明文のドラフトもいろいろと漏れ伝わってきており、いまさらサプライズはなさそうだ。それでもニューヨーク時間のランチタイムくらいまでは期待頼みのリスクテークの展開になっても不思議ではない。私もその時間帯まではユーロショートは慎みたいと考えている。

日本時間 18時00分

 


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