昨日の欧州序盤は、ユーロドルが1.2300をはさんでのスタートとなった。早朝に1.22台の前半までつけて、そこから上がってきているのだといっても、やはり安いレベルに定着していることには変わりがない。先週まで1.26台とかを目にしていたことを考えると、やはり安いところにいる。先週末のアメリカの雇用統計が悪くて、米国株も落ちるには落ちたが、値幅が小さいものにとどまっている。
よってリスク回避でのユーロ売りが積極的に出てくるというわけでもない。やはり週の前半に開かれるEU財相会議に絡んでの思惑でのユーロの動きであろう。今回はスペイン支援に関する問題を討議するらしいが、とくに目新しいものは期待されていない。むしろ資金の出し方などでもめるかもしれないという不透明さすらある。
私も昨日の欧州序盤から何度もユーロドルをショートにしてみたりするのだが、まったくワークしない。5ポイントほどフェイバーにはなるが、その後が続かず、結局アゲインストになってしまう。私としてもあまり1.22台や1.23台の前半でショートを持ちっぱなしにはしたくないので、ロスカットの買い戻しも早くなる。
4回目のショートトライでやっとそれまでの損失のほとんどを取り返すことができたので、それで取引はしないことにした。何といってもユーロドルは30ポイントほどしか動いていないのだ。こんな狭いところで勝った負けたと一喜一憂するのもばかげていると思い、早々に相場から撤収しようと思っていた。
それで早々に寝ようとしたものの、見るとニューヨーク勢の参入とともに、ユーロポンドが崩れてきた。欧州の信用不安の高まりでユーロ売りが年初からきつく、ひたすら下げ続けてきたユーロポンドではあった。だがイギリスのリセッション入りが示されたのを契機にポンド売りも強くなって、ユーロポンドはかえって強くなる局面を迎えていたほどだった。
しかし6月末のEU首脳会議あたりから再び売り優勢の展開となって来て、今年の最安値をうかがう状態となってきていたようだ。それが昨晩に一気に噴出したようである。ついにユーロポンドは0.7915まで差し込んだ。これは2008年11月以来のレベルである。なんだか、なつかしい。
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