金曜日の欧州市場では、ユーロの動きに関心が集まった。その前日に「ユーロのために何でもする」という期待を持たせた発言で、マーケットのリスク許容度は大幅に増大。欧州株、米国株は大きく上昇し、先週からの失望感からの流れとは一転した。それにともなってクロス円も上昇。そしてユーロドルも1.23台を回復するに至っていた。
そしてアジア時間ではややユーロ売り先行の気味も出ていたが、やはり本格的な動きは欧州市場で試されることとなった。テクニカル的には1.2340あたりが戻りのポイントであるので、その直前までのレベルがオファーがいっぱいで重そう。
要人発言的には、他の国も「ユーロのために何でもする」という発言が繰り返されることが予想された。それはバカンスシーズンでもあり、直接的な行動に出ることができない時期でもあるため、やはりリップサービスが先行せざるをえないからだ。
私は前日のユーロドルの高値が1.2328までだったこともあり、やはり上がってきても今のレベルではまだまだ売りゾーンなのだろうという考えから、1.23台でのユーロ売りを目論んでいた。ロスカットは1.2340で置くのが決まっているので、後はどこで売るかである。
欧州序盤ではロンドンネームのユーロ売りが目立ち、短期筋による前日までのユーロ買いのポジション調整のようでもあった。1.23台で売ろうと思っていたユーロドルも1.2250を下回ってきた。「やはり今日は下げか」と思い、ちょっと残念。東京クローズから欧州オープンにかけては1.23台もあったのだから。
すると19時前に、前日と同じような株価の急上昇をともなうユーロの上げが始まった。ニュースを見なくても、オランダとかオーストリアなど、他の国の政府筋から「ECBの見解を支持する」みたいなコメントが出ているのかもしれないと思った。私は値動きのウオッチのほうに忙しく、ニュースを確かめる時間がない。
ユーロドルは1.23台に乗せてきたが、やはり売りゾーンであるとの意識が強いためか、すぐに1.22台に押し込まれてしまう。2回目のラリーをチャンスであると思って1.2309で売ってみたら、1.2330あたりまで持っていかれた。しかしストップ注文のレベルまでには達せず、セーフ。そのうちすっかり忘れそうになっていたアメリカのGDPが出てきた。
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