昨日の東京クローズでは、ドル円が79円台に乗せており、その後のドル買いがまず欧州市場でもどのくらい続くのかに関心が集まった。ユーロドルは1.22台のミドルであり、こちらもドル高水準を維持していた。ただし日本株が上昇してしまい、ややリスク許容度が増大しており、そのためリスクテークに拍車がかかる可能性も高まっている。
私はユーロドルがベアのままなので、どこかで売り場探しを見つける作業に専念していたが、欧州株もスタート直後は前日比でマイナス圏にもいったりもしていたが、すぐに持ち直し、むしろ高値追いになっていきなかなかユーロ売りにポジションを傾ける状況ではなかった。
アメリカの経済指標が出るまでは大きな動きはなし。良い経済指標が出れば、そのままドル買いということでドル円かユーロドルで手を出そうと思っていたのだが、住宅着工が期待されていた割には悪くて、ドルは反落した。ちょっと短期的にドルロングのポジションがたまってもいたのだろう。ユーロドルは1.23台に逆戻り。がっかりである。しかしドル円は下がるには下がったが、79円台を割り込むには至らなかった。
もう寝ちゃおうかなと思ったときに、メルケル首相の発言が出た。先日のドラギ総裁の「なんでもやる」というコメントを是認するものであった。ユーロの買い材料ではあるが、すでに1.23代の中盤まで上がっていたこともあり、そこから一段高するパワーはなかった。考えて見れば至極当たり前のことで、「なんでもする」ようでなければそのポストにいるだけで罪である。給料を返せと言われそうだ。
結局、ニューヨーク時間の午後はほとんど動いていない。米国株は値幅が小さいとはいえ、先週来の高値レベルでクローズした。S&P先物などはもう今年の最高値まで数ポイントしかないという水準にまで達した。そして今日になって日本株は一段高。日経先物は7月の高値である9155円を抜けてきて、なおも堅調。それでリスクテークになると見た一部の邦銀勢の買いがドル円に出たが、79.50までは届かず。
今晩は米国株の動きが注目だ。アジア時間ではグローベックスで米国株は多少、利食い売りに押されているが、ドル金利の上昇のさなかに今年の最高値をブレークできるのかどうか。材料はミシガン大学の景況指数しかないが、それでも景況感がやや悪化している昨今としては、これが改善して予想を上回るようなことになれば、ドル買いにつながるものと思われる。
指標を見てからであるが、やはりユーロドルを売ってみたい。さすがに私もドラギ発言以来の1.2442を上回ってきてまでベアのままでいるつもりはないのだが。
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