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西原宏一_メルマガ取材記事
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ドル円80円意識も反落、
欧州要人の具体的な言及に興味津々

2012年08月20日(月)17:14公開 (2012年08月20日(月)17:14更新)
持田有紀子

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 金曜日の東京市場では為替相場はほとんど動かず。しかし日本株が上昇したので日本人的にはリスクテークの勢いがつきそうな展開となった。欧州序盤の為替相場は、ドル円が79.40あたりで、ユーロドルは前日に持ちあがって1.23台の中盤であった。私としてはドル金利の上昇傾向が無視しきれず、ドルブルになっている。

 それをドル円のロングで取りにいくか、ユーロドルのショートで取りにいくかである。ユーロドルでショートに振りたいところだが、あまりリスクテークが続くようだとクロス円が堅調となってしまい、そのカバーベースでユーロ買いが強まってくるのだ。あまりうかつにユーロショートにできない状況であるのも確かだ。

 ではドル円を素直に買っていけばよいのだが、いかにも時間がかかりそうだ。しかもお盆休みを通じて、短期的にもドル円のロングポジションがたまったようにも見えて、その調整が出てくるのも怖い。

 つまるところは欧州市場やニューヨーク市場での株価を追いかけながら、危なくないようにうまくドルロングのポジションを張っていくしかなさそうだ。日本株の流れを受けてか、欧州株も実に堅調だ。ドイツDAX指数は完全に7000の大台乗せに載せてキープしていた。

 米国債やドイツ債の価格が下落しているせいもあって、スペインやイタリアといった懸念先の信用スプレッドは縮小しているのも、リスク許容度を高めている。ユーロ買いが進んで1.23台の後半まで攻めていた。上値のレジスタンスは1.20台からのマックス戻しである1.2442であるとは分かっていながらも、ちょっとユーロショートにしにくい状況だ。

 アメリカの経済指標はミシガン大学の景況感しか予定されていなかったが、もしもドル買いで入るならば、その発表が契機になるしかなさそうだ。景況指数が良ければ、そのまま素直にドル金利の上昇とドル買いがもたらされるだろうと見たからだ。他の市場参加者も同じことを考えているものか、ユーロドルは発表前にズルズルと下がってきて、1.2330あたりまで下降。

 これならば1.2370とかで売り込んでおけばよかったと思ったが、後悔しても何にもならない。結果は予想よりも良かったので、私も少々、ユーロドルを売ってみた。1.2308だったが、相場のほうが一直線的に1.22台まで行ってくれたので、すぐにストップ注文を1.2300に置いて、利幅分だけは確定させておく。

 しかし自分自身があまり動かないだろうと思っているので、ユーロドルが下がっても最大でも前日の安値である1.2256の手前までだろうと感じている。案の定、ユーロドルは1.2285あたりまでしか下がらず、すぐに1.23台に戻ってきたので、私のポジションもなくなった。

 その後はユーロクロスの買いなども入って、ユーロドルはゆるゆると値を戻してクローズした。米国株は値幅が小さかったが、やはり続伸して終了。原油価格も96ドル台で高値圏で引けているので、マーケットは全体的にリスクオンの状態で終了したことになる。

 本日は、早朝のセッションでは何も動きなし。そのままアジア市場に移った。ドル円では79.65近辺まで今月の高値は更新したとはいえ、為替市場の全般としてはこれまた動きに乏しい。今週もアメリカの経済指標を見ながら、ドル金利の動向を確認していくという相場展開に変わりはなさそうだ。

 とにかく今晩についてはイベントは何もない。バカンスから戻って来た欧州発の要人発言だけが頼りだが、ECB(欧州中銀)のネクストアクションはスペイン債など、長期金利の上昇に歯止めをかけるべき債券購入のターゲットを設けることが報道されている。だがバカンス明けのドイツからは連立内の不協和音を聞こえてくるし、実際に「何でもやる」と言ってきた中味がこれだけだったら、市場の失望を招きかねない。


日本時間 16時30分

 


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