昨日はクリスマスで世界中がお休み。取引されているものは日本の先物のナイトセッションくらいしかなかった。東京クローズが事実上の一日の終値となる。ドル円は84.80くらいで、ユーロドルは1.3180あたりだ。
ドル円やユーロ円の円安度合いはますまず強くなって、ほぼ今年のもっとも円安水準で張り付いているともいえよう。それも仕方がないことで、翌日の26日には自公政権が正式に発足するし、それにともなって組閣も行われる。その新体制にむけての期待が大きいからだ。
そのせいもあってか、今日は朝からドル円の買いが強まった。仲値に向けての外貨手当ての側面もあったが、やはりメインは邦銀の短期スペックだ。ドル円は84円台の後半にあるオファーをそれなりにこなし、ついに85円台へ。野田内閣も総辞職し、午後からは首班指名である。
この85円台というのは、民主党政権の間は難関というか、大きなレジスタンスとしてワークした場所だ。2010年に菅首相と小沢氏が代表選で争った直後に、ドル円で実弾介入。このときが政権交代後の初めての介入だった。ドル円が82円台にまで下落してきたというので、ドル買いを実施。
そのときのマックス戻りが85円台の後半である。また2011年の3月には震災に襲われ、大きなリスク回避で76円台まで円高が進んだ。しかしすぐ当日に介入を恐れて78円台まで戻ったのだが、マーケットの注文通りに翌日には介入を行った。そして2週間をかけて85.51まで戻ったのだ。
戻った、ということは、そこをトップに再び下がる展開だったということだ。つまり85円台には戻りきれないほどの抵抗力があるということだ。それを今回試すことになるわけだが、もちろんヤマ場は来月の日銀会合になる。
それまで期待だけでドル円が上がっていけるのかどうか。アメリカの財政協議の行方にも左右されるのは必至であり、場合によっては大きなリスク回避に見舞われる可能性も除去できない。
今晩はグローベックスセッションも日本時間の夜の8時からのスタートとなる。本格的な値動きはその時間帯からになるだろう。リード院内総務が26日にも議会を招集すると言っていたが、果たして効果的に議論を進められるのかどうか。
やはり今夜もリスクオフ気味でマーケットをにらんでおかないといけないような気がする。ユーロ円の戻しは先週に付けた112.50であったが、本日少しだけ更新して112.60付近である。112円台であればリスク回避でのユーロ円が売りやすい。
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