しかし先週の水曜日の海外市場でマーケット全体の流れが変わってきて以来というもの、ドル円は確かに高値追いこそしなくなったが、それでも下げても100円台の中盤というところまでしか刺さない。何度も止められているので、そのあたりはサポートラインとしてワークしているのは事実だ。
そしてご丁寧なことにドル円は102円台まで戻ったり、そこまでは往かなくても101円台のミドルまでなど、1円以上のメクリ上げも演じているのだ。完全に下割れでもしない限り、その辺は拾っておきたくなるのは無理もないところだ。
昨日のアジア時間では日本株が大幅安となって振るわず、為替相場は言うまでもなくリスク回避で進行した。欧州序盤に101.50をチョロっと下回ったが、それでも反発力に乏しく、安いレベルで張り付き。グローベックスで米国株でも反転・上昇でもしてくれれば、絶好の買い場になるのだが、欧州株も安く推移しているので、ドル円やユーロ円をロングにしていくのはためらわれた。
外部環境を何も見ないでテクニカル重視だったら、100.45で売りのストップ注文だけ置いて、ドル円を100.65ビローで買っておけばよいという作戦もありうる。しかし私としては、昼間に日本株の急落を見ているだけに外部環境が整わないと二の足を踏んでしまう。
ところが夜の19時半ごろ、いきなりドル円が上がり始めた。101円台になっていた。他のマーケットはどうかと思ってみると、日経先物が急騰している。それまでの低迷レベルからは400円ほどの上昇だ。また何か要人発言でも出たに違いない。調べてからでは間に合わないので、とりあえずドル円を101.33で買った。
理由をわからずにやっているので、すぐに元に戻る可能性もある。とりあえず損切り注文は101.00で置いておいた。こんなストップ注文は着いてほしくないものである。ニュースを探っていくとGPIF、昔の年金福祉事業団だ、が資金運用のフレキシビリティを拡大すると言っている。これで日本株が上がったんだと思った。
年金のお金だから縛りがきつい。いろいろなものに制約を受けている。ましてやリスク性の高いものへの投資にはかなり消極的にならざるをえない。これが株買いなどに出動してくるのではないかという憶測を呼んでいるのだろう。ともかくもリスクテークに傾ける局面ではあるのは事実。ドル円は101円台のミドルも越えてきた。
こうなると日経先物のナイトセッションのレベルを確認しながらのポジショニングとなる。日経先物は昼間の安値である13530円から大きく反騰、13990円まで高値をつけて、13900円台をキープしている。これが崩れるまではドル円のロングは持っていよう。ましてや14000円台とかに乗せてきたならば、ドル円を買い増してみてもよいかもしれない。
日経先物は13900円台をなんとか維持しながら、アメリカの経済指標の時間帯に差しかかった。アメリカのGDP改定値も失業保険も、予想されたものよりも悪くて、これを境に日経先物は下がり始めた。日経先物は13800円をも割りそうな勢い。これでは私の持っているドル円ロングも意味がなくなってしまう。101.44で売るのがやっと。下げもきつかったのは、それだけリスクテーの方向にポジションがたまっていたからだろう。あまり儲からなかった。
夜は寝てしまったが、ニューヨーク時間の午後にドル円は、なんと100.60近辺まで差し込んでいる。とくに株安というわけでもなかった。ただ指標が悪かったので、金融緩和がしばらく続くということで、ドル金利の低下に着目したのかもしれない。長期金利はここ2日間、落ち着いているので、あまり面白くはない。
やはり注目は株価動向ということになる。今日の日本株は引け値がいくらになるかで注目を集めたが、今月の東京市場での始値である日経先物の13840円をめがけて攻防があっただけに、その後の敗戦処理の動きは要ウォッチだ。月足で陽線で終わらせるつもりが、最終的には押し込まれてしまい、そのため無駄に買った株ロングがアダになっているようだ。それがリスク回避の引き金を引く可能性が高い。米国株ともども株価には要注意。ドル円も先週来の安値を割りこんできている。
日本時間 17時20分
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