世の中がだいぶ、ドル円やユーロ円でブルになってきたようだ。日本株も上昇し、日経先物は14000円台を回復してきた。また軍事行動の当のアメリカも株価は底打ちから反転。上昇基調になっている。リスク許容度は改善し、リスクテークしていきたいという意気込みが強まっている。ドル円はいつものごとく、100円が近づくと、なかなかそこから上がりにくくなる。言うまでもなく、キリのいい大台なので、たくさんのオプションのストライクなども控えているはずであり、そのトレーディングポジションのヘッジ売りも出てきて当然の水準である。
欧州時間ではドル円は99.50をはさんでの展開が続いた。途中でスウェーデンの駅で爆弾騒ぎがあったようで、ドル円もユーロ円も一瞬は崩れそうになったが、すぐに戻ってきた。むしろその後は米国株が堅調な動きとなったのでリスクテークとなり、クロス円は上昇した。ドル円も昼間の高値である99.80近辺まで上がるものの、実際にオファーもかなり出ていたようで、一撃で上方突破するには至らなかった。
ニューヨーク時間の午後に発表されたベージュブックや北米自動車販売の中味はいずれも良くて、9月FOMCでの緩和縮小は避けられないといった情勢になった。そこで私が朝に画面を見て驚いたのはユーロドルのレベルである。1.32台に戻っているのだ。ドルの全面高になってもよさそうな材料であるのに、ユーロドルもポンドドルも上がっている。
それだけリスク相場としての振る舞いのほうが大きかったのだろう。ドル円はそれほども上がっていないが、クロス円が著しく上昇している。ユーロ円は今年最高値の5月につけた133円台、その後のラリーである132円台と、レジスタンスの直前まであがってきている。ポンド円のほうも今年の最高値である156円台まで、もうちょっと。
さて今晩はいろいろとイベントが豊富だ。BOEやECBの金利会合があるが、これは日銀と同じように何もないだろうことが予想されている。週末に雇用統計を控えて、ADP指数と失業保険のデータには神経質にならざるをえないだろう。
ADPは18万人の就業者数の増加を見込んでいるが、20万人を越えてこないと、ここからの失業率のさらなる低下にはつながらない。だからこれが予想通りとなると、雇用を重視するFRBとしては9月に緩和縮小することはないという見方が広がるかもしれない。そうなると長期金利が再び低下して、ドル売りの引き金をひくことにもなりかねない。
目先のやりかたとしては、ドル円の100円ちょうどをバックにしてショートで攻めるか。ロングで持っていても時間がかかりそうである。ショートならば瞬間芸も含めて、利食い出来るチャンスはありそうに思えるのだが・・・。
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