昨日の欧州序盤では、ドル円は102円台の中盤であった。ここは最近の高値圏である。とくにマーケットの材料も少ないことから、102.50アップは売りのインタレストが働く。何度も高値を形成している102.65あたりをレジスタンスとしての内向きの力を利用したものだ。私お売り態勢で入ったものの、あまり相場のほうが動いてくれない。
そのうちBOE(英中銀)のインフレ報告が出てきたが、経済成長の見通しを引き上げる内容のものだった。たいして注目を集めていなかった分だけ、そのような前向きな内容には驚いたという感じだった。雇用も今年から改善に向こうということなので、急速にポンドの早期利上げ観測が浮上。
ポンドは買われて、ポンドドルは1.65台まで上昇した。いよいよ今年の高値である1.66台をとらえるところまできた。私はユーロドルがベアだったので、無理して対ドルで欧州通貨をショートにするということは止めておいた。
しかしユーロポンドが50ポイントも下落している。ユーロを対ドルで売ることは憚られるが、ここは対ポンドであれば売りやすい。売ってみることにした。出来は0.8249。二番底を打ったのでかなり遅い。ユーロポンドなので値幅はきついし、8ポイントのアゲインストで損切るつもり。またユーロドルがポンドドルにつられて上がってきても、止めることになるだろう。
そうしていたら今度はユーロドルが下がってきた。何かと思ったらクーレ専務理事がマイナス金利の必要性を力説したようだ。ユーロ売りの材料だ。ユーロドルは1.36台のミドルから50ポイントほど急落し、1.35台に突入。そしてユーロポンdはその分を完全に吸収して、さらに30ポイントほど落ちた。
たまたまタイミングがラッキーだったというしかない。ポンド買いの材料に、ユーロ売りの材料が並んだんだ。もっとユーロポンドは下がってしかるべきだろうとは思ったが、ラッキーに感謝してここは35ポイントで利食うことにした。ユーロポンドはまだ今年の最安値まで距離はあるし、0.81台に入ったらまた考えよう。
ニューヨーク時間では為替相場は小動き。ドル円は定位置にステイしたまま。天候のために、13日のイエレン議長の公聴会は延期になったようだ。本日の東京市場では日本株が重い足取りとなり、ドル円も102円ちょうど付近まで沈んできた。
今週は新興国の通貨の値動きが落ち着いているので、マーケットの関心が薄くなってきている。こうなるとまたファンダメンタルズに回帰しそうな状況である。今晩はアメリカの小売売上高が出る。ニューヨークのコアタイムは材料薄ためあまり動かないかもしれないが、リスク回避モードのゆくえにも関わるし、この前後には注目したい。
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