先週はまずビットコインの問題が出てきたのだが、週の後半はウクライナ情勢でマーケットは振らされることとなった。純粋に悪材料としてとらえて、それでリスクオフになる局面もあれば、反対に妙な楽観論が出てきて、どうせ何とかなるだろうというリスクテークが激しくなる局面もあった。
とくに米国株や欧州株が過去の歴史的にも最高値の領域にいるので、なおさらリスクテークに火が点きやすい状況が続いた。木曜日に138円台まで急落をしたユーロ円だったが、139円台まで戻しきって金曜日の欧州序盤となった。
とくにリスクテークにポジションを傾けるような好材料が出ているわけではない。とにかく株価が下がらないからというのが最大の理由だろう。あとはきかっけ待ちだ。金曜日はユーロ圏のCPI(消費者物価)の指標がそれに該当した。
日頃であればあまり注目もされていないのに、これが高めに出てユーロ金利が上昇。それでもユーロ買いを誘った。ユーロドルもユーロ円も戻し過程だったので、余計にトレンドフォロー的にも弾みがついたようだ。ユーロドルは100ポイントほども急騰し、ユーロ円も140円台まで戻してきた。
私もユーロ円の140円台乗せから少しずつユーロ円を買ってみては、すぐに利食ったりするなど、かなり細かいディールをして対応した。でもクロス円が下がりはしないものの、急上昇の後の上げかたはとても緩慢だったからだ。
目指すは10ポイントくらいということにして、反対方向に動こうものならば、すぐに損切る。マーケットは上げているのだが、1勝1敗という形が続いた。これならば素直にロングしてほったらかしにしておいたほうが良かったかもしれない。
米国株は堅調な地合いを維持したままだった。そしてS&P先物は歴史的な高値を更新してきた。ドル円もニューヨーク時間には102円台まで戻してきて、リスクテークによる円売りがますます鮮明になってきた。ユーロ円も141円台まで戻ってきた。株価が高止まりして動きもなくなってきたので、私はゲットアウトして寝てしまった。
だが週末にウクライナ情勢がやや悪化してきた。ウクライナでロシア軍が本格的に展開しそうな気配となってきたのだ。そして実際にクリミア半島は完全にロシア軍に掌握されたよう。欧米は外交的に強気な態度に出ているが、これがどう収まるのか、マーケットの不透明要因が増えたことになる。
それを嫌って本日は早朝から株安をはじめ、リスク回避が進んだ。ドル円は占有来の安値をも下回ってきて、ユーロ円も139円台まで沈んだ。私も昼間に用事もあったので、アジア時間での参戦は朝イチだけだった。しかし結局、東京市場は朝がたの安値を下回ることなく欧州時間に向けて、ドル円もユーロ円もやや値を戻してきている。
ここをドル円やユーロ円をロングで入るべきか、それとも絶好の戻り売り場としてショート攻めするのか、判断には苦しむところである。欧州勢も入ってきて、もうちょっと流れがでてきてから入っていくしかなさそう。
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