ドル円が前日よりも1円のステージダウンで始まった昨日の欧州市場。アジア時間には中国の貿易収支があまり良くなかったことが懸念されて、世界経済のスローダウンにつながるのではないかとの見方も出てきた。その前日に米国株が大きく上がったので日本株も強かったが、この中国のファクターでせっかくの上げ分をすべて吐き出した。
これでリスクオフの動きが強まり、ドル円も102円台に戻すことなく、徐々に売り込まれて102.70あたりで欧州序盤を迎えた。私もアジア時間からドル円をショートで攻めていたが、急激なショートカバーが入っても困るので、ストップ注文のレベルを102.00まで下げておいた。101円台の後半、例えば101.90とかはありうるかもしれないと思ったからだ。
マーケットの関心は中国経済をどう見ているかにあるのだから、株価の動向がすべての鍵を握る。ニューヨーククローズにいたるまでには答えが出ているのだろうが、それまでは欧州株やグローベックスでの米国株でも見ながら判断するしかない。後はテクニカルポイントである。ドル円の週の安値である101.55が第一のターゲットであることは間違いないが、3月相場でなんども止められた101.20アラウンドもビッドが詰まっていてしかるべきところだ。
欧州株ナイトセッションの日経先物にはそれほども変化がなかったので、とりあえずはリスク面からのドル円の下げはないようだったが、やはりFOMC議事録の公開後のドル金利に低下が、通貨としてのドルの魅力を減退させている。その金利面からのドル売り圧力が強いのは、ユーロドルが堅調なのを見ても理解できる。
するとドル円は101.55を割りこんできた。これで多少の投げ売りストップロスも出るだろうと瞬間的に喜んだのだが、進んだのは10ポイントほどだけであった。10分ほど我慢して101.25とかまで下がるならばよいが、進まないとなればここは利食いポイントとなろう。私も買い戻すことにした。
アメリカの雇用関連の指標が良かったので、株価の下値は固くなった。それにつれてニューヨークオープンの頃には、ドルの買い戻しが優勢となった。今度はドル円は102円台の回復を目指す。ここは愚直に同じことを繰り返すしかないと考え、私は101.91でドル円を再びショートに。損切りラインは近くて102.10とした。
米国株がこのまま反発して強いのであれば、レベルに関係なく、もちろんドルショートはやめることにする。ただ問題は翌朝は早くから用事があること。なんとか0時前までに決着がついてくれればよいのだが…。
米国株はあまり下がらずにスタート。もうポジションをやめようかなと思っていたが、急激に株価が軟化してきた。ドル円も102円にタッチすることかなわず。再び101.70を下回ってきた。株安に加えてユーロドルも前日の高値である1.3862を越えてきて、ドル売りも加速。目の前で101.65も割れてきたので、そこで買い戻した。
もう寝る時間になったが、多少の余力が残ったのでオーバーナイトの注文で101.95オファーの102.10ストップロスという、虫のいい注文だけ出しておいた。ニューヨーク時間では米国株が大幅安となって、ドルは全面安となった。私の売り注文まで届いていないのは言うまでもない。しかしやはり101円台の前半では止められてしまったようで、もう一度、これからのトライにかかってくることになった。
今晩はニューヨークのオープン前にJPモルガンやウェルズファーゴの企業決算。そしてマクロ指標としては、アメリカのPPIとミシガン大学がある。株価に敏感になっているところなので、良い結果がでようが悪い結果が出ようが、ちょっと上下にブレが激しくなりそうだ。私としてはドル円の戻り売りスタンスを維持しながら、下値を模索していきたい。
日本時間 17時40分
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