昨日の欧州序盤では、ドル円は102.30レベル、ユーロドルは1.3375あたりだった。その前日にロシアの報復制裁などで地政学的なリスクが高まり、ドル円もユーロドルも安いほうに突っ込んだ後の戻りである。底流にあるファンダメンタルズは確実にリスクオフなので、この戻しは完全にポジション調整の域を出ないものだろう。そう考えて私はドル円かユーロ円の売り場探しに徹しようと思った。本格的に下がるのはニューヨーク時間にはいってからだろう。
ECBやBOEの金利会合では変更はなし。まったくの予想通り。ドラギ総裁の会見の始まる21時半が過ぎると、ユーロドルがピョンと跳ねた。まさか金融緩和の反対側のことを言うわけもないので、何でユーロ買いが起こったのかはわからない。これも朝から続いているコレクションの一環か。それでもユーロドルは1.34台に乗せてくることはなかった。
ドラギ総裁の発言の内容を調べてみると、これまでとほとんど変わらないことしかいっていない。「地政学的リスクを注視」とかは言われなくても分かっていることだし、「金融緩和はアメリカよりも長く続く」というのも当然だろう。それでもそうした緩和姿勢を繰り返して強調したせいか、ようやくユーロドルは下がり基調になってきた。
ドル円のほうはあまり動いていないので、手を出す気が起こらない。ユーロドルが落ちてきたところの1.3374を売ってみた。それまでの高値が1.3393だったので、1.3395でとりあえずストップ注文を置いておく。
そうした金融当局の強い緩和姿勢もあって、米国株は強く始まった。やはりリバウンドに向かうのか。しかしユーロドルは下げてきた。株価が強いので、この局面では私は買い戻したいところ。幸いにもこの下げてきた局面を利用で買い戻すことにした。
ユーロドルは1.3350を割れて来たのだから、今週の安値である1.3333が短期的なサポートとしてワークしているはずだ。1.3347で買い戻したが、ベアなスタンスは変わらない。今度売るとしたら、1.3333を割れてきてからにすればいい。
夜は寝てしまったが、夜中にウクライナ情勢が悪化した。NATOの事務総長がロシアに対して断固たる措置を取ると表明したのだ。武力衝突もありかということになって、マーケットではリスク回避が大きく進んだ。堅調だった米国株だったのに、これを契機に反転・下落へ。ドル円も落ちるには落ちたが、102.00までで、101円台には突入しなかったようである。それゆえにクロス円はリスクオフで全面安になったものの、下げ幅は小さい。
株安でかえってきた本日のアジア時間。どちら向きに攻めるのだろうかと注目が集まった。順当にいくならば、流れに沿ってそのまま下攻め。つまり株安、金利安に向かうだろうと想像する。それはクロス円の下落を意味する。しかし東京オープンでは、それほどもトレンドフォローは起こらなかった。むしろショートカバー。
それが10時半あたりにオバマ政権がイラクに空爆することを決定したと伝わった。これは最近、ケアしていなかった事柄である。マーケットは過大にリスク回避に向かい、グローベックスでの米国株は急落。日本株ももちろん大幅安。そしてドル円もかんたんに102円割れを喫して、101.61まで安値をつけた。ランチタイムにいたるまでにはやや日本株も戻しつつあったが、ここまで押し込まれると戻りは鈍いだろう。ドル円もしかりで、私は戻り売りで臨むつもりだ。
日本時間 15時00分
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