昨日のアジア時間ではマーケットは落ち着いていた。ドル円が107円台に乗せていたので、ここ最近のコアレンジのほぼ上限だ。安心感がでてきている。しかしいまだに先週の安値をも上回れないでいるので、ダウンサイドリスクは残っている。以前はあまりマーケットの悪材料にもされなかったエボラまでもが、リスクオフの対象になってきている。アメリカ本土にも波及し、2人目の感染者が出たからだろう。
欧州序盤ではドル円は107.30あたり、ユーロドルは1.2650アラウンド。株価や金利状況といった外部要因に大きな変化は見られない。ちょっと入りづらい。もうちょっと待ってみるしかない。イベントは米企業決算があるが、反応は薄いかもしれない。今は欧州経済の動向とか地政学的リスクといったマクロ要因のほうに関心が向いてしまっているのだから。そして実際に反応は薄かった。
アメリカの経済指標の時間である。データはいずれも悪いものが並んだ。景況感も小売りも悪かった。マーケットは素直にリスクオフ。ドル円は簡単に今週の安値である106.67を下回ってきた。私も追随。追いかけて売りにいったが、106.44でしか売れず。値段の動きを追いかけたいので、速攻でストップ注文を106.60で置いてだけおく。
ドル円は106.30あたりでウロウロしている。安いには安いが、戻りの兆しが見られたら、速攻で買い戻す。米国株オープンを前に、グローベックスでは株価は安値張り付きしている。これでは積極的に買う理由が薄弱で、我慢してでも持っていないといけないところだ。すでに米国株はかなり値を下げている。オープン直後の買いインタレストをこなして、株価がどちらに行っているのか。ともかくも22時半からの10分、15分の動きが、その後の動きを決定しそうだ。
株価はさらに下押しして始まった。これを受けてドル円も106円ちょうども割り込んできた。ドル円の105円台突入よりも驚いたのは、米国債の急上昇である。債券先物ではいきなり2ビッグフィギアも上がったのだ。もちろんストップロスが誘発してのことだろうが、これが上がっているうちは質への逃避が進んでいるとみなされる。
逆にいうと、これが反転しだしたら、そこがターニングポイントとなる。20分ほど待っていると、今度は米債が急落。私も速攻で買い戻した。安値は105.20まであったが、105.48で買い戻すのがやっと。しかし単発で、久しぶりに1円抜きできた。
その後、ご丁寧に米債はまた2ビッグフィギア落ちて、元の位置に。さっきのパニックで、10年債の利回りは1.86%まで低下していたようである。ドル円も106円台に完全に戻し切った。株価の下落もいったんは止まった。
さてドル円は戻ったといっても106円台に乗せているのがやっとという状態。昨日、107円台の中盤を攻め続けたが、結局のところ、107.50を超えられなかった。これは先週末の引けのレベルをも超えられないということだ。つまり週初がギャップを開けて始まったのが埋め切れていないことを意味する。まだちょっとドル円は上値の重い展開が続きそうだ。
日本時間 15時40分
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