日銀の金融緩和で、日本株は金曜日に大幅上昇。そして日本が休みの月曜日にも海外市場で日経先物は17440円まで大きく上伸した。それだけリスクテークの流れが強まって、ドル円もユーロ円も高いところでかえってきた昨日の連休明けの東京市場。
テクニカル的には高値追いの形になって現れるのが当然のことと思われた。しかし日本株は朝高の後は反落。ドル円も113円台の後半で始まったのだが、こちらもリスク調整を強いられることになった。
こんなに重たい株価の動きを見せつけられると私もドル円でも売りたくなる。昼間から113.50を割れてきたところから、何度もショートに振ってみた。下げる分にはスピードが遅いので、じれったい。トレンドが上向きだと思っているので、ショートはすぐにもやめたい。
したがってポジションの保有時間はたいへん短いものとなった。10ポイントも持っていられない。いつ反発が起こるかもわからないからだ。しかし113.50を超えてきたので、ちょっとショート攻めはしづらくなった…。
ところが19時過ぎにEUが成長率の見通しを下方修正。本来ならば緩和期待からユーロ売りになるのだろうが、このときはドル円やユーロ円の下げで反応した。リスク回避で現れてきたのだ。またドル円が113.50を下回ってきたので、またドル円のショートをつくった。
あまり利益の値幅を期待していないのだから、損した場合のリスクのほうが大きい。損切りも速いので、実に狭い値幅のOCO注文を出しているのと同じだ。だったらやらなければいいのにとわかっていても、夏時間の終わったニューヨーク勢を待つのは間延びがしてかなわない。
アメリカの貿易収支は赤字幅が予想よりも大きかった。5月から続いているユーロドルの下げのせいか、8月から上がり始めたドル円の影響もあるのかもしれない。とにかくドル高が進んで、アメリカの輸出の伸びが悪くなっているのが事実のようだ。こうなってくると米政府もユーロや日本円の追加緩和を手放しに喜べるかどうか。私も貿易統計の後でもドル円を売ってみたが、今度は刺さった。すぐに損切り。
昨日のニューヨーク時間は、株価も為替相場も値幅は小さかった。ちょっと大き過ぎる日々が続いたので、余計にダイナミックさに欠けるように見えるのかもしれない。今晩はADPとISM非製造業が出る。雇用と景況感に敏感になっている時期だから、この前後でマーケットは振らされるかもしれない。サプライズの効果もなくなってきて、リスク調整の芽も出てきた。慎重に構えるべきだろう。
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