昨日はアジア時間で浅間山の噴火の報道が伝わり、為替相場では円売りとなった。ドル円は123.80まで上がったが、反応は瞬間的なものであった。FOMCに向かって様子見の中で急速に動いたので、たくさん動いたように見えただけだ。40ポイントも上がっていない。
しかも先週からのコアレンジである123.30から123.70を大きくはみ出すものではなかった。それだけ上値追いするほどの勢いもなかったということだ。とりあえず円ロングで持っていた短期勢のポジション調整を呼び込んだというに過ぎなかった。
欧州序盤ではドル円は123.50を下回ってきた。これで元の水準まで完全に戻ったことになる。そしてユーロドルのほうは1.13台まで戻していたのだが、それが急激にユーロ売りにと傾いた。やはりギリシャ問題が意識されているらしい。ギリシャの長期債はいっせいに値を下げてきたようで、それがデフォルトリスクを意識せざるを得ないようにしている。
そしてマーケット全体もリスクオフの色合いを強めてきた。欧州株、特にドイツ株の下げがきつく、不安をますます増大させる。私もドル円をショートに振ってみるが、そもそもコアレンジをはみ出さないと思っているから、トレードもつまらないものになると想像してのことだ。
ニューヨーク時間になって、アメリカの住宅関連の指標も出てきたが、それが悪いものであったが、反応はほとんどしなかった。ドル円も下がっても123.30あたりがやっと。そのうち欧州株にツラレ安していた米国株が切り返してきたので、私もリスクの観点からポジションを作った以上、ゲットアウトすることにした。ニューヨーク時間ではその後もほとんど為替相場は動かなくなってしまって朝を迎えた。
今晩の注目はFOMCの結果発表だ。金融政策に変更はないと見込まれているが、今後の利上げ時期に関する見通しを立てなければいけない場となる。9月に利上げはするだろうというのが市場のコンセンサスだが、それが遅れるようならば、ドル売りで反応しそうだ。
反対に9月に加えて12月にもするケースも考えられる。こうなるとドル買いは避けられない。FRBは市場との対話を大事にしているはずなのに、いまだに将来の金利動向が不明のままというのもおかしなものである。その分だけマーケットのブレは大きいものとなることが予想される。
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