昨日の欧州序盤では、ドル円は122円台の中盤、そしてユーロドルは1.11台の後半であった。アジア時間では大きな動きもなく、マーケットではコンセンサスになってしまっているギリシャのIMFへの返済が、本当に不払いになるのかを見たいという状態であった。
ギリシャの首相自身が払わないといっているのだから、返済するはずはない。だからこれ自体にサプライズはない。ユーロ圏の閣僚級の協議も開かれていないので、ギリシャ問題に関する前進もないはずであった。
そして出てくるニュースは、ギリシャが新たな要請をしたとか、国民投票を避けるべきだとかいうものばかりだった。打開に向けた発言が出てきたときは、ややリスクテークになる。つまりクロス円主導の形でユーロドルもドル円も上がっていくことになる。
反対に後ろ向きの発言や観測が出てきたときは、ドル円が主導で下げてしまう。発言はどちらの方向のものも出てくるので、あまり当てにはならない。実際には目の前で動く為替レートの流れに合わせていくしかない。つまり短期的なトレンドフォローで対処するしかないのだ。
ドル円は瞬間的に121円台に突っ込む場面もあったが、すぐに122円台まで値を戻す。そしてニューヨーク勢の参入ともなると、完全に欧州序盤のレベルと同じところまで巻き返した。欧州株が底堅く推移したのを確認して、グローベックスでの米国株も強い足取りとなってきたからだ。アメリカの経済指標は良いもの、悪いもの、マチマチ。
しかし米国株が実際に始まってみると、急速にそれまでのゲインを吐き出し、前日の安値近辺まで下がってきた。これでマーケットは完全にリスクオフの模様となり、私も遅まきながらユーロドルの売りで追随。1.12台では売れなかったが、1.1190になってから売る勇気が持てた。
私は途中で買い戻してしまったが、ユーロドルは1.1120あたりまで下げた。ドル円もフタタの122円割れを狙う動きだ。日付が変わろうとしていたので、私は寝てしまった。いよいよギリシャの不払いが現実のものとなるからの動きだろうが、でもすでに驚く話しでもなく、そんなにダイナミックにマーケットに影響を与えることはないだろう。やはり夜中は小動きとなって、ユーロドルは安値張り付きのままだった。
週末にアメリカの独立記念日が休日になっているので、雇用統計は木曜日に出る。だから今週はなんとなくスケジュールが一日分だけ前倒しのような感じになっている。今晩はADP雇用指数が出るが、これには一時的に反応するだけだろう。
あとは明日の雇用統計に向けて様子見モードになるものを思われる。ギリシャ問題に関しての注目はすでに日曜日の国民投票に移ってしまっている。今晩は前日のレンジを抜けないことを前提としたレンジ取引を機械的に行うだけにとどめたい。
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