昨日は昼間はドル円が全く動かなかった。122.60から122.70まで。その前日に欧州株や米国株が大きく切り返して戻ってきたので、マーケットはパニックには陥らなかったという安心感からだろうか。そしていよいよユーロ圏の財務相会合と首脳会合を迎えることとなった。ギリシャ問題は国民投票でノーを突きつけられて、以前より交渉が困難となっているのは確かだ。
したがって会合から結論は早々には出てこないとは思われた。でも株価だけは高値張り付きのままで、こちらはかなり楽観している様子がわかる。果たして本当にそうなのだろうか。私の見方では合意に達するのにかなり懐疑的なので、ドル売りの場探しをもくろんでいたのだが、なかなかドル安には向かない。しかるにポジションもできないでいた。
しかし時間の経過とともに、何も会合からは出てこない。ギリシャ側から新しい提案があるといっていたのだが、議題に上るのならば早い時間帯から公表されてもよさそうなものだ。それが何も出てこないのだ。マーケットは焦ってじれてきたのか、次第にリスク回避に向かうようになった。ドル円も徐々に軟化。122.50を割れてくる。アメリカの経済指標は何のインパクトもなし。マーケットの眼は確実にギリシャの提案に向かっているのだ。
するとギリシャからは何の提案もなしという報道が伝わってきた。これでグローベックスの株価は急落。私もやっと122.43で売っていくことができた。手を出したのが、いかにも遅く感じられる。でもこれは仕方がない。何が起こっているのかわからない状態でむやみに弾を撃ちたくはないからだ。ともかくも122.55で臨時的にストップ注文をプレース。後は様子見するしかない。
翌日の8日の朝までにギリシャは提案を行うことになった。これでややマーケットはリスク許容度を増すことになったが、ドル円の戻しは限定的。日付が変わる頃にはドル円は122円台の前半まで落ち込んだが、私はストップ注文を122.35まで下げて、利食いは置かずに寝ることにした。
朝見るとストップロスがダンになっている。まあ朝のレベルが122.55とかになっているのだから、ポジションが残っていないのは当たり前。そのままリスクオフとなって今週の安値である121.80レベルも下抜けしてきたら面白いこともあるだろうと想像していたのだが、これは無念だった。
ギリシャが短期分の資金繰りだけ、合意を待たずに救済してほしいと要請したからである。それでマーケットは安心感を得たのか、米国株は大きく切り返してきている。
今日も中国株は不安定で大きな値動きをしている。それにツラレてということもあろうが、今日は珍しくアジア時間で日本株も大幅安をした。日経先物は1か月ぶりの安値圏にいる。それでドル円もリスクオフで下がったが、その下げは限定的だ。121円台にちょっと突っ込むのがやっとで、値幅は狭い。
今晩もギリシャ問題がマーケットのメイントピックになる。すでに世界的に株価が大きく下がっているので、この下げを正当化できなければ、反動で大きなリスクテークが望める。私もドル円をロングで攻める場所を探してみようと思っている。ただし何があってもすぐにマーケットは楽観的になるのを繰り返してきたここ数週間なだけに、予断は持たずにいなければならない。
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