昨日はアジア時間でドル円が123円台をキープしていたのだが、黒田総裁の会見が終わったあたりから何かの傾向を見せ始めた。これは毎回のことである。日銀が何もしないだろうという事前の予想が出ていても、それまでは日銀期待ということでリスクテークに走る。まったく何を期待しているのだろうかと考えてさせられる。
そして結果が出てしまうと、やっぱり何もしなかったかということで、ややリスク調整。そして夕方になって黒田総裁の会見が終わると、まだ再度のリスク調整である。そもそも黒田総裁は優秀な官僚なんだから、突飛なことをいうわけはない。
また官僚であるがゆえに矛盾していても守るべき立場のある発言をする。「景気は上向き」とずっと主張していながら金融緩和をやめようとしていないというのは、論理的にも行動的にも不可思議に思えることではあるが…。
ともかくも欧州時間になってドル円は123円割れをトライ。しかしドルの下値は限られた。ユーロドルの上昇がそれほども勢いがなかったからである。今になってもドル円だけでの単独上昇は困難のようだ。昨日までドルブルだった私も、ちょっと手が出しづらくなってきた。グローベックスでは米国株が狭い値幅にとどまりながらも、やや目先の重い展開となっている。
ニューヨーク勢が参入してくると、ドルが売られた。ドル円も122円台に突入し、ユーロドルもビディッシュだ。私はドル円をスモールだけでも売っておいて、123.05で買い戻しのストップ注文だけ置いて寝た。
その後のニューヨーク時間では米国株はあんまり動かず、原油相場も安いといいながらも値幅は小さい。ドル円は122.62まで差し込んだようだが、朝にはそこから20ポイントほども戻ってしまっていた。私も早朝のセッションでドル円を買い戻した。
今晩は経済イベントがほとんどない。ドル円もユーロドルも昨日のレンジ内にとどまると思って、マーケットに対したほうがよいだろう。私もレンジ取引でもしようかと思っている。
市場で不安に感じているのは、週末に向けてのテロ騒ぎのあるなしであるのだろうが、今週の動きを見てもわかるようにマーケットはあまり深刻に受け止めていないようだ。過度の警戒は必要ないのだろう。
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