週明けのマーケットは、とりあえず参院選の結果に反応することとなった。しかし選挙結果はあくまでも予想通りであり、何もサプライズはない。それでも政治的安定が図られたという観点で、東京オープンから日本株には買いが集まった。リスクテークの勢いが強まりだしたのは、午後に流れた速報である。
日本政府が経済対策を打つことを表明しそうだとなったからである。これでドル円は101円台にまで上昇。マーケット全体がリスクテークに傾く中、さらなる上値追いがあるのかどうかが海外市場での注目点となった。
欧州序盤ではドル円は102円台乗せ。しかもほとんど押し目を作らない一方的な上げとなった。日本政府の打ち出す経済対策も想定の範囲内のものであろうが、それでも久しくリスクテークの材料に乏しかった状況が続いたので、それに飛びついたという形だろうか。
あまり真剣に自分もブルになることはできないのだが、押し目がないのが気になるところ。30ポイントでも下げる局面があれば売り場探しでもしようと考えるのだが、それがないから今度は短期的なトレンドフォローででもついて行くしかない。
当然のごとく上げ足は遅いので、時間はかかる。それでも仕方がない。下がらないものは買っていくしかないのだ。10ポイントくらいだけのリスクを取って、高値更新とともにドル円をロングに振る。それで102円台は高いと思いながらも何回かは取ることができた。
ニューヨーク時間になると102円台の中盤も超えてきて、ますます堅調となってきた。イギリスの新首相も13日までに誕生するとキャメロン首相が発言したことで、マーケットにますます安心感が出てきた模様だ。
米国株も歴史的な最高値にステイしているので、テクニカル的な売りものが厚い。それでも高値追いの勢いには変わりはなく、それはマーケット全体のリスクテーク感をいっそう強めた。ドル円、ユーロ円ともに日中の高値圏で終了。
なんとなくBREXITの影響もだいぶなくなってきたかのように見えてしまうマーケット。しかし今日の夕方にはハーグの国際司法裁判で南シナ海の領有問題の判決が出る。中国はすでに無視する姿勢を決め込んでいるようだが、国際世論がどうなるのか。
一応の注意だけを振り向けておく必要があろう。地政学的なリスクの増大は、リスク回避の動きにつながる。今はドル円もユーロ円もイケイケで短期的なロングが積み上がっているので、ダウサイドリスクには要注意だ。
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