昨日はアジア時間で珍しく円高が進んで、欧州序盤ではドル円は100円ちょうど台の前半であった。これまでの流れではドル円の追撃売りがもっと出てきてもおかしくはない状態である。日足で見てもドル円はきれいなディセンディング・トライアングルを形成している。
前日に102円台まで戻したが、やはり上値は限定的だったのが、今回の下攻めの入りやすさにもなっている。いうまでもなく102円台割れから徐々に売り増してきた連中の短期的なショートも積み上がっているので、メクリ上がるときは相当なショートカバーを伴うだろう。だから100円台の前半からの突っ込みショートには、注意を要する。
もうちょっと揉むかと思われた100円ちょうどの大台割れだったが、存外にすんなりと割り込んだ。要人発言としては「投機的な動きを注視」とか言っているが、これはいつものこと。105円を下回ってきても、アメリカサイドは秩序ある動きだと認定しているので、100円を割れたところでの実弾介入は釘を刺された格好のままである。
そうした外部環境をかんがみると、値動きが反転していかない限り、ドル円の突込みにはついて行く価値はありそうだ。そういうわけで私も99円台に突入とともにショートで追従していった。
スピードは遅かったが、3時間くらいかかって、99円台の中盤まで落ちてきた。戻しの場がほとんどなかったので、私もショートをキープできたという形。そしてアメリカの経済指標の時間が来た。住宅着工件数なので、重要とは大きい。せっかくここまで粘ったのだから、指標スルーで持ち続ける。
そして悪い結果だったら、もう一段安が期待できる。場合によっては今年の安値をも下回ってくるかもしれない。そう期待していたのだが、結果は反対だった。やはりショートがパンパンだったため、反発も激しかった。私も99.74で買い戻すのがやっとだった。
そのままニューヨーク時間ではドルのショートカバーが続いて、ドル円は100円台を回復した後は、どちらかというと堅調。その腰の強さは今日の東京時間でも継続して、昼過ぎには100円台の中盤を超えてきて、その勢いが衰えないまま、101円台まで値を戻してきた。昨日の下げも一方向だったが、今日の上げも一方向だった。
マーケットは夏枯れで薄くなっている。ちょっと動くと、なかなか止まらない展開が続いている。それは今週いっぱい続くのだろう。今夜は経済イベントが少ないが、最初のほうの欧州序盤は、ドルの上値サイドに注意。
日本時間 15時30分
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