昨日は日銀の金利会合が終わったら、ドル円が102円台の後半まで円安が進んだ。しかし夕方の黒田総裁の会見が始まると、やや流れに変化が見えはじめた。ドル円が下がってきたのだ。なんとも説明不足が明らかになり、1時間も話した後でさらなる質問を打ち切った格好となった。
こういう時こそ、言葉を尽くして説明すべきときなのに。明確な目的が見えないままでは、現状の緩和で十分かどうかが問題となる。昼間に決定したマイナス金利の深掘りは、予想よりも小さい幅だったのは明らか。すぐに失望とはならなかったが、これを海外勢がどう捉えるのかだ。
欧州時間ではドル円はさっそく101円台に沈んだ。昼間の上昇分をすべて吐き出したのだ。それだけ追加緩和への失望は大きいのだ。この状態でマーケットの期待通りにアクションを起こさなかったら、実態は引き締め、つまりタイトニングと同じ効果が出ることになる。
ニューヨーク序盤ではドル円は100円台に突入した。円高は進行したが、100円ちょうど近辺はテクニカル的にもサポートが強力に働いているので、そう簡単には下がらないだろう。そして注目のFOCMとなった。予想通りに9月利上げはなかった。
そしてこれもマーケットに織り込み済みのことなのだが、12月利上げは正当化できることを強調することとなった。ドル円は安値張り付きのまま。これから日本の休み中に100円割れをトライすることになるかもしれない。アジア時間では100円台の大台はまだキープしているが、キープウォッチである。
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