OPECの生産調整の話が進んだということで、昨日のアジア時間ではマーケットはリスクテークの流れが強まった。大統領選の不透明感が払しょくできても超えられなかった101円台にも乗せてきた。
買いのメインは日本人であるのは明らか。肝心の原油価格はグロベックスセッションではまったく上がっていないのだから一段高する必要もないことからも、よくわかる。
そういうわけで私は101円台に乗せてきたドル円には、かなり懐疑的に臨んだ。容易にはロングでついていきたくはない。しかし実際には欧州序盤では101.75近くまで吹き上がってしまい、ドル円のショート勢は全滅の形となった。すでに朝がたのレベルから見ると、ドル円は1円近くも上がってしまっている。
アメリカの経済指標のなかでもGDPの最終値に改善が見られたので、ドルは一段高した。しかしここがドルのトップとなった。海外市場では再びドイツ銀の問題がクローズアップされた。一部の投資ファンドが資金を引きあげるというウワサがたったからだ。そして欧州株にツラレて、米国株も急落。
原油相場の上昇も48ドル台でストップした。マーケット全体がリスク回避に向かって、ドル円も101円台を割れてきた。101円台をどうしようかと意識していた私としては、朝になって確認した夜の安値というのにはビックリした。
こうなるとドル円は戻り売りに徹すべきなのだが、お昼にドル円は再び高値をアタック。前日の高値付近まで吹き上がる局面もあった。なにせ来週後半のアメリカの雇用統計まで大きな材料がないので、何にでも飛びつきたいところなのだろう。しかしドル円の高値はしっかりと壁になっていたようで、すぐに押し返されている。
今晩もドイツ銀がトピックの中心になるだろう。そもそもドイツ銀行を信じれなくなったら、欧州経済はおしまいなのではないのかとも考えられる。ドイツ銀を議論する前に、もっと他のたくさんの金融機関があるのではないかとすら思える。
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