週明けの昨日のマーケットは、もっとリスク回避の動きが強まるではないかと危惧された。先週末にクリントン候補のほうに捜査陣が入りそうだということで、大統領選の結果が見えにくくなったからだ。
そして実際に世論調査でもトランプ氏とのギャップが縮まっているようで、もはや予断を許さない状況となってきた。しかし実際には朝がたのドル円の売りだけで、その後は反動でショートカバーのほうが優勢となった。
欧州序盤ではもう105円台乗せを望むところまでドル円は上がってきており、底値の朝さがかえってドル円を押し上げたといってもいい。経済指標ではそれほどもインパクトもなかったが、原油価格の下げ顕著になってきていた。週末の石油会合で生産調整の話がうまくまとまらなかったのが効いているようだ。
ニューヨーク時間にシフトしても原油相場の軟調地合いは変わらず、原油価格の下落がマーケットのリスク許容度を減退させた。米国株も失速し、それに伴ってドル円も104円台まで下がってきた。
ドル円の105円台にはオプションがらみも含めて大量のオファーがあったとされるが、それよりも短期筋のスペック勢の売りこみが激しかったようである。
今日は昼間に日銀の金利会合があったが、これは事前の予想通りで何の変更もなし。やるとしたら次はアメリカとの歩調を合わせて、12月にやるだろうとの見方が大勢を占める。
しかしそれでもドル円は10ポイントほども上がったし、日本株も発表後は若干、上がった。まあ、何かしないといけないプレーヤーが無理に押し上げたものだろう。
昨日から欧州は冬時間入りしている。そのせいか、我々、日本人はマーケットの動きに間延びを感じてしまう。来週からアメリカも冬時間に成るが、ますます間延びしてしまうことだろう。毎年のことだが、体や感覚が慣れるまで、少々時間がかかる。
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