先週の金曜日は世界中がクリスマスモードに突入しているので、マーケットはまったくの動意薄。参加者もいないことから、相場はほとんど動かなかった。日本は休みであるので仕方がなかったが、欧米の資本市場も実に小動き。ドル円もユーロドルも1日を通じても30ポイントほどしか動かずじまい。
週末に出た材料といえるのは、中国の習近平の発言だろう。GDPの伸び率がプラス6.5%を下回ることを容認するというもの。市場は反応していないが、これが今週のマーケットにどう消化されるか、見極めが必要である。今日も連休モードは続いている。欧米勢は今日も休みなので、マーケットが動きだすのは明日になってからとなる。
さて今年2016年のマーケットを振り返っておこう。まずは2016年の第1四半期について。2015年の夏から中国の人民元が値下がりに転じ、マーケットは異変を感じ取っていた。そして新興国への不安が、リスクテークの勢いを鈍らせた。2016年の初頭はまさにそれを具現化して始まった。
1月には中国株が取引停止となったり、リスク回避で原油価格も30ドル台に突入してきた。原油相場の軟化はロシアの通貨安も引き起こし、そうした世界経済の見通しの悪さから日銀もマイナス金利を導入。市場のムードはますます悪くなって、それが日本株の急落をもたらした。
2月になると事態は悪化し、日本の長期金利もマイナスの利回りを達成。そして世界的に株価は年内の最安値をつけることとなった。年初からの値下がりが大きく、資本市場はなかなか回復しないで3月末まで過ぎたのである。アメリカも2016年は2回の利上げが見込まれていたが、これで完全に利上げの観測は払しょくされたのである。
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