先週末はトランプ大統領の就任式だった。別段に従来と変わったことをしゃべるとは期待されていなかった。それでも欧州時間からマーケット全体はリスクテークの流れが強まった。これまで言ってきたことを実行しないのではないかというリスクはあるものの、これ以上に何を期待するのだろうか。
欧州時間では早くもドル円は115円台に乗せてきた。私は前日の高値である115.60近辺が今年の半値であることも考慮して、ここから上サイドはどこかで売らないといけないなと感じていた。値動きの流れを無視して、テクニカル面だけに注目したのである。
そこで115.20あたりまで上がってきたところで晩ごはんを食べないといけなかったことから、115.40でオファーを出しておいた。今、売りよりも、ちょっとでも高いところで売りたいからだ。
また自分のロスカットは前日の高値を超えたところで、ということで115.65にプレースするのだから、出来る限り引きつけたいという思いもある。もしも売れてなかったならば、その時点で安くなっていても売り込むつもりだ。
結局、夕食を済ませた後でもドル円は売れていなかった。そこで115.16でショートにした。ちょっと遠い感じもするが、損切りは最初に決めた115.65だ。まあ4年に一度しかない大統領の就任式だ。4年に一度のリスクを取ろうと腹を据えた。
動き出したのは夜中の2時くらい。結果的には目新しいことは何も出てこず、依然としてどのような政権運営をしていくのか不透明のままである。それでも現実に見えるのは、米国株が歴史的な最高値の近郊に張り付いており、まったくリスク調整をしないことである。期待だけで買い進まれてきた米国株だが、それが正当化されるのはまだ時間がかかるようだ。
ドル円も下げるには下げたが、114円台の前半までで精いっぱい。勢いがなかったので、私も下げる途中の114.88で早々に買い戻してしまった。マーケットは実に狭い値幅の中にとどまった。
米国株もフレッシュなレンジまで飛んでしまうかとも思われていたし、ドル円なども5円ほども上下動してもよさそうなものだったのに、である。大きく動くことがなかったのは、これはこれで期待外れであった。
今週はいよいよトランプ政権の一挙手一投足に神経をとがらせるべき最初の週となる。注目のポイントは株価が高値圏を維持していること。つまりリスクフルのままだということ。これが本物かどうかを試しにいく局面もあるものと思われる。
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