週明けの昨日のマーケットは早朝からドル安が進んだ。ドル円は113円台にまで押し込まれて、金曜日にせっかく戻した115円台もやっぱり重たかったかということで、テクニカル的にも今年の半値がレジスタンスとしてワークすることを証明した格好となった。
もちろん週末にリスクオフを跳ね返すような材料が何も出てこなかったことが、最大のリスク回避の要因である。これまでいいとこ取りだけをして、内包している悪い側面には目をつぶってきてだけの反動が出ているのである。
こうなると一日の作戦としては、ドル円での戻り売りとなる。後はどこで売りこむのかだけに注意を払っておればよい。東京時間ではドル円は114円台に戻そうとするが、なかなか上がっていかない。私は夕方以降のセッションのためにドル円をショートにしておきたいと考え、113.77で売って追いた。
しかし呆然と待ってもいられないので、念のためストップロスは欠かすことができない。当面は114.00までを我慢のしどころだと考えてストップ注文を置いておいた。仲値決めが済むと、外貨手当ての需要がおさまり、いつものようにドル円は頭の重い展開に。そしてドル円は113円台の前半に向かっていった。
ここまで来ると年初来の安値が気にかかる。先週につけた112.60あたりである。ともかくも112円台入りを期待したのだが、アジア時間でドルショートが短期的に積みあがったせいか、欧州時間ではもっぱらドルのショートカバーであった。112円台が見られなさそうとなれば、もうドルショートに用事はない。
ドル円をショートにしてからの最大の押し目は113.25くらいだったが、もう113.50で買い戻すのが精いっぱいだった。それだけ利食いを我慢したのである。でもこれ以上の我慢は利食い損ねることにつながる。だからまた売りなおせばいいやと考えなおして、割り切るのである。
ニューヨーク時間を迎えた。ドル円は瞬間的に114円台までつける局面もあった。私はトレードは翌日以降に伸ばそうと思って早々に寝てしまったが、夜中にドルは全面安となった。ドル円は112円台も見ている。トランプ氏が就任当日に宣言したように、TPPからの完全離脱の大統領令に署名をしたこともある。
また日本と中国を名指しで不公平な貿易相手と表明したのも大きい。そしてニューヨーククローズ間際には、ムニューチン氏のドル高けん制発言もあって、ドル売りがさらにかさんだ。ドル円はバリューデートが変わって本日分のトレードに入ってからになるが、早朝に今年の安値を付けてきている。
どちらにしてもマーケットの焦点はトランプ政権の出方である。これまでに不必要なまでにリスクテークをしてきたので、そちらのポジションの動向だけが問題となっている。これは今晩も変わらないだろうし、向こう3か月間くらいは同様の状況が続くのだろう。経済指標やFRBの動きは影響力が低下してきているのである。
日本時間 15時30分
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