先週末のオバマケアの修正案の扱いから、トランプ政権の運営手法が危ぶまれることとなった。週明けの昨日のマーケットは、大きくリスク回避の流れでスタートした。早朝からドル円は大きく値崩れして始まった。そしてグローベックスセッションの米国株も大幅安となって、夜になってニューヨーク勢の動向を見極めないと動こうにも動けない状態となった。
早朝でドル円は110円台で始まった。先週の金曜日は何とか持ち直して、ようやく111円台まで戻したというのにである。週末の間に考え直されもしたのだろう。やはりこのようなレベルで不用意にリスクは取れないということになったようだ。ドル円は東京時間ではズルズルと値を下げる一方で、欧州序盤ではドル円は今年の安値となる110.11まで下攻めをした。
まったく戻らないので、私も完全なドル売り態勢で臨んでいる。110円ちょうどが割り込んだら、とりあえず投げ売りのストップロスもたくさん並んでいることだろう。ストップ狙いで私も109.95でストップ注文だけ置いておいた。ストップメーキングというのは久しぶりにやることだ。それだけ場には緊張感がひしめいていた。
しかし欧州時間ではドル円は安値張り付きをしているだけで、なかなか109台に突入しない。ニューヨークオープンでは米国株が大きく下げて始まったが、これが底値となった。
その後は徐々に米国株は値を戻し、終盤では下げ分のほとんどを取り戻した。これがマーケット全体のリスク許容度を回復させることとなって、ドル円もゆっくりとではあったが、50ポイントほど反発することとなった。
トランプ政権から何か出てきたわけではない。税制改革はもっとマシな扱いになるのではないかといった根拠のない楽観論である。スペンサー報道官は「税制改革は8月にする」と言っているが、これを「今年いっぱいにやるのか」といって前向きに評価するのか、「なんだ、すぐにやらないのか」と言って失望で捉えるのか。
年初では税制改革の法案は4月を目途に議会を通過して、年初にさかのぼって減税されるという意見が大勢であった。またそれを市場が織り込んでもいた。しかしその反応を確認するには、もうちょっとの時間を要しそうだ。
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