金曜日のアジア時間では、ドル円がついに112円台に戻してきた。これは久しぶりに仲値きめにかけての強烈な外貨手当てが出たからだ。まあ年度末だったということもあるだろう。しかし112円台には乗せはするものの、その後の伸びがなかった。
いかにもたくさん並んでいるオファーをこなしにくそうにしている。午後になって日本株が値崩れを始めると、ドル円も111円台に逆戻りした。こうなると112円台で売っておけばよかったという見方が強くならざるをえず、ますます112円台にオファーがかぶさってくることとなった。
海外市場では材料が少なかった。だから目先の需給で動くしかない。ドル円はクリアに112円台に戻し切ることができず、ニューヨーク勢もドル円の売りから入ってきた。スピードこそなかったものの、ドル円は111円台の前半まで押し込まれた。
私としては今年になって初めてではないかと思うが、ようやくドル円がブルになりかけていたのに、まったくドルを買ってみようかなと思われる局面がなかった。このままズルズルと下がってしまうのであれば、もうドルは買えない。
買うとしたら今年の最安値である110.60あたりがテクニカルサポートになるのではないかという、かなり消極的な理由での押し目買いだけだ。11月から続いてきたトランプラリーも一服したようで、3月の米国株は月足で陰線となった。
すでに1月から2月にかけて上昇余地の少なくなった米国株だったのだから仕方のないことだろう。そこに再度の入国禁止の停止やオバマケアの修正案も引っ込めるということが重なったことで、トランプ政権のやりたいことへの信頼感がやや薄らいだからであるのは言うまでもない。
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