昨日のアジア時間ではドル円は112円台の前半で小動き。しかし前日の米国株の切り返しによって、リスクテークの状況に変わりはなかった。ドル円もユーロ円も高いほうを攻めたがっているのは明らか。私も欧州序盤からドル円を112.45あたりからロングで参戦。
ドル円は前日の高値を超えてきたが、上げ方は思っていたほど鋭くはない。なかなか安全圏にまで至らないまま、ニューヨーク勢の参入タイムを迎えてしまった。GDPのファイナルが予想を上回ったので、ドル相場が全面高になった。
今週になって顕著になってきたドル金利の上昇もともなっている。もっとドル円も上がれと期待していたが、113円台まで行くことはなかった。112.90近くをつけると、すぐに下げ始めた。私も111.74でゲットアウトするのがせいぜい。まあ、また買えばいいやという感じだ。
ドラギ総裁の発言に端を発して、世界的に出口戦略の話が持ち上がっている。カナダやイギリスでも金融緩和からの脱却を考えている意見が出てきはじめた。それは企業コストの増大を意味し、今まで無視され続けてきた面に焦点が当たりはじめた。
欧州株の下落につられる形ではあったが、米国株も下げてスタート。リスク回避となってドル金利の低下に転じた。そしてドル安も進んだ。米国株の下げが止まらないので、押し目買いしようと思っていたドル円も買うわけにはいかない。
夜中にドル円は112円台を割ってくると、さらに株安も加速。ニューヨーク序盤ではあれだけ強かったドル買い意欲がどこへ行ったやら。ドル安のせいでユーロドルは13か月ぶりの高値圏で終わっている。
今晩も経済指標よりも、金利の動向に注意を払わないといけないだろう。特に金融政策のスタンスに関する要人発言には敏感にならざるをえない時期に差し掛かっている。ドル金利の上昇が見られても、昨日のように短絡的なドル上昇にはつながらないだろう。リスク性の観点からドル円は返って下がってしまうものと思われる。
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