昨日は週明けのマーケットだったが、動きに乏しかった。週末にG20があったにもかかわらず、そこからは材料になるようなものはまったく見出すことができず、ゴシップばかりが目立った。また金曜日の雇用統計も内容の解釈がいろいろと別れたこともあってか、昨日のマーケットではダイナミックな動きは見られなかった。
ただ朝からドル円が日本人の買いによってサポートされて114円台に戻してきて、一見、リスクテークのような雰囲気を醸しだし、日本株は堅調であった。ドル円は2か月ほど前にも「115円台まで行くかも」という局面があって、結果として114円台の前半で止められている。
そこが114.37だ。目先の重要な節目となっており、目標ともなっている。したがって私も114円台でのドル円ロングにはかなり懐疑的だ。ベアなのではない。どうせ買うのであれば、114.37を超えてきてからゆっくりと買っていっても間に合うだろうということだ。
東京市場の終盤に、ちょっとそのポイントを超えてきたりもしているが、まだ足踏み状態。もうちょっとこの辺での挙動を見たいところだ。
市場ではイエレン議長の議会証言を意識しているということだが、あまり経済環境も変わっていない現在の状況では、前回6月のFOMCと違った格別のことを発言すると思われない。
9月にバランスシートの縮小を開始するならば、その前段階にショックアブソーバーとして何かしゃべっておくべきだとしたら、今月のFOMCの場でだろう。イエレン待ちで相場が動きにくくなっているわけではないということだ。
むしろマーケットの関心はマクロからミクロ指標に向かっている。今週から本格化する米企業決算だ。アマゾンやアップルがPERの尺度ではとても高すぎるのは毎度のことでわかるとして、問題はアマゾンが進出するということで揺らいだ業界の決算発表と業績見通しである。
とくに食品セクターとアパレル関連だ。人は同時に2回は食べない。アマゾンの繁栄は、他の衰退を意味する。それがガイダンスの中でどのくらい悲観視しているのか、それとも強気なのか。それで7-9月期のリスク動向を占っていくことになるのではないだろうか。
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