イエレン議長の議会証言がソフトなものだったことを好感して、米国株が歴史的な最高値を更新してくる一方で、為替相場にはドル安の効果がてきめんに出た。ドル円は頭が重い足取りを強いられ、112円台まで突っ込んだ。
その後は反発と差し込みを繰り返していて、総じて113円台の前半での動きに定着しつつある。つまり112円台に突っ込んだたら拾ってみて、また113.50アッパーならばショートメークかなというボックス観が出来あがってきた。
昨日の欧州序盤でも依然として112円台にステイしていたので、それまでのサポートであった112.80あたりがブレークしてくりかどうかに注目が集まった。それは逆にいうと、拾いたい人も多いはずなので、反転するならば113円台のどの辺までなのかも見どころとなった。
ニューヨーク序盤ではドル円は底堅くなってきて、ドル円はやはり113円台の中盤までのラリーとなった。私もドル円の上昇にはついて行く気はなかったが、113.40では逆張りになるが売ることができた。
このポジションはストップ注文もつかずに、つまりは前日の高値である113.51を超えることもなかったので朝までオープンとなっていたのだが、かといってそれほども相場は下がっておらず、とりあえず早朝に113.37で買い戻すことにした。
夜には材料らしきものといえば、オバマケアの修正案が現状のままでは賛成票が足りないという報道が流れたくらいだ。それで瞬間的にドル安になりもしたが、一日を終わってみると値幅は小さかった。
これまで猛烈な買い意欲に見舞われていたユーロドルもやや失速。イエレン議長は議会証言をしたが、前日のものとテキストは同じ。ただ経済成長はプラス3.0%を恒常的に超えるのは困難であり、それを財政に見込んでいるトランプ政権に苦言を呈した格好となった。
今晩から米企業決算が本格化する。まずは大手金融だ。シティやウェルズ・ファーゴ、JPモルガンなどが今晩出てくる。とくに第2四半期では米金融セクターは買われ過ぎの傾向が強かったので、決算発表の内容が重要性を増している。
リスク性の高いもの、すなわち米国株などに不安を与える内容であれば、ドル円、ユーロ円の軟化は必至である。トランプ政権の期待も剥がれ落ちてきつつあるわけでもあるし。
日本時間 16時30分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)