金曜日はアメリカが連休モードに入ってしまっているので、市場の参加者は少ない。薄いマーケットの中での挙動となった。出来高は少ないまま。為替相場ではほとんど顕著な動きは見られず、ドル円は先月来の安値圏である111円台でステイ。
しかしアジア時間では11円台の前半だったものが、ニューヨーク時間では111円台の中盤まで持ち上がったので、ほんの少々だがドル円は強含んだように見えた。
アメリカが休みの間も米国株は値幅が小さいながらも、歴史的な最高値を攻め続ける展開となった。またOPECとロシアの協議において2018年末までの減産延長で合意したということもあって、原油相場が一段高。
これらはみなマーケットのリスク許容度が増大している証拠のようなだ。それでリスクに敏感とされるドル円やユーロ円がドスンと下がるような局面がないのであろう。
今週はマーケットのイベントが少ない。だからリスク相場の動向が、年末に向けての方向感のカギを握ることになる。米議会の予算審議に関しては、依然として楽観論が台頭しているようだ。米国株はなかなか落ちないからだ。
12月までに減税法案を通過させるとトランプ政権は言っているものの、成り行きについてはまだ予断を許さないのも確かだ。また3カ月前にハリケーンのため延長した「財政の崖」についても、そろそろ蒸し返される頃合いだ。今は誰も意識していないが、要人発言なんかで一気に市場のトピックになるかもしれない。材料の少ない時ほど、要注意なのである。
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