昨日は大きなリスクテークで東京市場は始まった。日本株は急上昇して始まり、日経平均株価は24000円の大台を超えてきた。そしてドル円も111円台まで値を戻しきっている。さすがにドルベア派も売り急ぎたくはないところだ。
しかし昼過ぎからは日本株はお遅れに転じた。高値警戒感でパンパンだったのは事実だ。しかしドル円はそれほども下がらず、111円台の前半をキープしている。ドル円を売りたくても、下がらないものを売る気はしないのである。
欧州時間ではユーロドルが上昇。しかしドル円がドル安方向では反応しないので、結果としてユーロ円だけが押しあげられる形となってしまった。先週からユーロ円は調整モードに入っていたのに、いつの間にか再び136円台に乗せてきている。ユーロ円はリスクに敏感な通貨ペアとされている。これからの米国株の動向に注目が集まるのも必至であった。
アメリカの経済指標はいくつか出たが、総じて良くないものが並んだ。しかしマーケットではドル金利の上昇がやたらに目立って、ファンダメンタルズの方面には目が向けられていない。ドル金利の上昇によって、下がりたいドルなのだが、ドル買い意慾もわいてくる。そのせめぎあいでドル相場は小幅な動きを強いられることとなった。
結局、夜中にはドル円は111円ちょうどを割り込んで110.70あたりまで差し込んだが、ニューヨーククローズに向けてショートカバーしている。ドル金利が短期も長期も顕著に上昇したのを反映してのことだ。
アメリカの議会では予算の審議も難航しているが、緊急を要する暫定予算の通貨の見込みも不透明感を増してきた。どうせ何とかなるだろうという楽観論が幅を利かせていたこともあって、マーケットはややリスク回避気味で反応したりする局面もあった。
今晩はミシガン大学くらいしかイベントがない。こうなると市場の関心事は株価だけに集まることになる。史上最高値圏を維持している米国株だが、政治要因や北朝鮮問題で安心しきっているだけに、足元をすくわれかねない状況であるのも事実だ。
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