昨日はアジア時間でドル円が106円台に突っ込み、昨年来の安値を付けたことで下値不安が増大した。不安といっても、マーケットはそれほどもパニックになっていない。やはりファンダメンタルズに沿っているのだろうか、ぜんぜん大きな投げ売りとかも出てこないのである。
市場が利上げを要求しているのに、依然として「ゆっくりとしたペースで」でとか言っているものだから、まわりまわってドル金利の割安感が出てきている。それがドルの目先の重さを助長しているのだ。
それでもアメリカの経済指標の後では、ドルは値を戻した。インフレ指標であるCPIが事前予想よりも大きめに出て、それがドル金利の上昇を招いたからだ。しかしドル金利の上げ幅は相変わらず小さいものだ。だから米国株が始まってみると、徐々に買いを集めていくこととなって株価上昇。
もう長期金利の上昇なんかを気にはしていないようだ。それでリスクテークとなった一面もあって、ドル円は107円台の中盤までショートカバーした。しかしニューヨーク市場では総じてドル売りがかさんだ。やはりドル金利の先高観に自信が持てないからだろう。ドル円は再び106円台に再突入して海外市場を終えている。
ドル円の戻しが限定的だったことで、ちょっと押し目買いもしづらくなってきた。それよりもフレッシュローに突っ込んでいったほうがワークしそうなトレンドになっている。今日も東京時間でドル円は今年の最安値を見にいった。
ドル円106円台の前半まで押し込まれても、まだ底打ち感が出てこない。3月中旬に向けて、本邦勢のリパトリによる円買いも出てくるだろうから、需給的にもドル円の上値は重くなるのは恒例のことである。
今日は経済指標がたくさん出る予定。PPIに失業保険、そしてセンチメント系ではフィリー指数にエンパイア指数がいっぺんに出る。たくさんありすぎて、どれに反応していいかわからないほど。おそらく個別にも反応しきれないだろう。
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