昨日はアジア時間でも株安が進んだ。これは前日のパウエル議長のスピーチが終わって、その期待分が吹き飛んだからである。そもそも最低でも年に3回は利上げするといっているのに、何を期待しているというのか。あまりにも虫の良い期待だけが先行した分だけ、今週の前半に進んだリスクテークの分の投げが継続しているといったところだ。
パウエル議長の証言は始まった直後のしばらくは、ドル買い材料だということでドル円も上がったが、私としてはリスク許容度の低下のほうを無視できない。やがてドル円は下げに転じてくるのではないかと思って、昼間から売り場を探していた。
しかし日本株の下落もあったので、ドル円はまったく上がらない。107円台を割り込むことはなかったが、戻し売りで戻りを待っていたのに、まったく戻らずで売れなかった。待っていても仕方がないので、欧州時間に入って107.11でようやく売った。
朝からのレンジから見ると、いかにも中途半端なところで売ってしまった感じだ。持っているのも苦しくなるかもしれないので、107.25で軽く損切りしてしまうべくストップ注文を置いておいた。そしてニューヨーク勢が参入してきても、ドル円の動きは鈍く、ユーロドルも値動きが乏しい。
マーケットが本格的に動き出したのは、私が眠ってしまってからだった。景況指数が予想に達しなかったことや、原油在庫が豊富で原油価格が値下がりしたことなどが間接的な理由のようだが、やはり週の前半にたまったリスクテーク向きのポジションの巻き返しであろう。
米国株も大きく値を下げてきて、なおも下げ止まらない。ニューヨーククローズにむけて一段のリスク回避が進んで、ドル円も106円台に突っ込んだまま値を脅さず、そのまま106円台の中盤で安値引けした。ユーロドルはあんまり動かずで、ドル相場ではなかったといえる。
むしろユーロ円も下がっているので、純粋なリスク相場である。ユーロ円は130円割れするとストップロスがたくさんと言われているが、これを触りだすとドル円も今年の最安値である105円台の中盤まで簡単にいってしまいそうである。
私も早朝のレベルでいったんは買い戻して利食いしたものの、やはり依然としてドル円はベアである。107円台まで戻るのは無理かもしれないが、売り場探しを模索しているところである。
日本時間 16時00分
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