今週に入ってのパターンだが、ニューヨーク時間でリスクオフとなって株安になっても、欧州序盤にかけてはリスクテークに切り返す。そして今日は上かなと思ってドル円が上昇しだすと、ニューヨーク時間で再びリスク回避の流れが強まってきて、ドル円は下がる。これを繰り返している。
昨日も欧州序盤ではドル円は上がってきて、106円台後半。アメリカの経済指標までには再びズルズルと下げてきた。106.50あたりで迎えた経済指標。小売売上高は予想よりも悪かった。
悪かったといっても、評論家は天候のためとか、税金の還付時期のためだとか言っているが、それもすでに分かっている事象なのだから、予想にはいれなかったのかと思ってしまう。
いかにも隣のアナリストがいくらだから、この辺がコンセンサスになるだろうみたいな、素人の我々でもできる予想しかしていないのではなかったりして(笑)。ともかくも予想とはずれた小売売上高は、GDP統計の主要部分を占める個人消費の見直しに直結する。そしていくつかのシンクタンクも成長見通しを下げてきた。
これは好調だと思われていた米経済にはサプライズだともいえよう。ただでさえ政府の閣僚がどんどんいなくなっている不安定な状況なのである。株価が高いうちは多くは何も言わないであろうが、経済の先行きに不安が見え出すと我慢はできない。この経済指標を契機に市場はリスクオフに傾いた。
ドル円も106円台の前半まで下落。これはどちらかというとリスクオフによる強烈なクロス円の下げによるものであろう。ドル円は下げてるには下げたが、106円台を割り込むことはなかった。
そしてドル円が105円台に突入したのは、今日のアジア時間になってからである。若干の短期筋による投げ売りのストップも催したが、それほど深押しはしなかった。105.80あたりまで。
今日も欧州序盤ではややリスクテーク気味であるが、ドル円は着実に戻しの高値を日足ベースで落としてきている。ニューヨークオープンまでにはドル円をショートにしておきたい感じだ。
日本時間 16時30分
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