週末の米朝会談に関するゴタゴタもあって、週明けのマーケットではリスクテークで始まった。早朝のグローベックスから米国株は上昇し、ドル円やユーロ円も30ポイントほどの上げを演じて始まった。
ドル円が109.80あたりまで上がったのは早朝のセッションだけで、時間の経過とともにズルズルと下がってきた。そして先週末の終値である109.40あたりまで逆戻りさせられることとなった。米朝会談をやっぱりやるといっても、それは前の状況に帰っただけなのだ。
それよりも友情なのは、ドル円が上がってみても、110円台に届かなかったことだ。米朝会談や中国との貿易摩擦の過程で111円台まで上がったのに、今回は109円台のまま。これは相当に上値が重いものとなっていることを覚悟しなければいけないことを示唆しているようだ。
欧州時間にはいると、イタリアの政情不安に加えてスペインも問題視され、それが為替相場でのユーロ売りにつながった。ユーロドルは年初来の安値を更新してきて、それが市場に不安をあおった。イタリアでは首相に指名された政治家が大統領から拒否されて、IMFの高官だった人が指名されたらしい。
果たして民意を反映しているのか。ただ単にEU離脱のシナリオを避けるためだけの小手先のやり方だったら、長続きはしないだろう。それがユーロを売っておかねばという意欲に結びついている。
一方でポンドドルは先週から何度も1.33割れをトライしているが、割り込みはするものの、何とか粘っている。いかにも1.3300がテクニカルで言う心理的節目であることを物語っているかのようだ。
ポンドの粘りもあって、ユーロドルは極端な投げ売りに直結しなかったといえるだろう。しかしメインプレーヤーであるはずのアメリカもイギリスも休みだったので、大きな動きにはならなかった。本格的な市場の反応は今日の海外市場を待たなければならない。
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