昨日はマーケットには良い材料と悪い材料がぶつかった。良い方の話しはBREXIT問題の進展である。EUの担当官が11月初旬までには合意ができそうだと自信を見せたことである。懸案のアイルランド国境問題や産地の表示問題などはどうなるのかとの見解もあるが、とりあえず前向きな姿勢を示したことで、ポンドが上昇。
素直に評価した格好だ。ニューヨーク序盤のトークだったが、ポンドドルは100ポイント強の上昇となった。つられる形で欧州通過は高い。ユーロドルも1.16台に乗せてきた。ドル円のほうは111円ちょうどを挟んで一進一退が続いている。
悪い材料というのはアップル株についてだ。アップル社が関税問題について意見書を政府に提出したそうだが、それはトランプ大統領の「じゃあ国内生産に切り替えろ」という言葉で一蹴されてしまった。
それが個別にアップル株の売りを誘ったのだが、言うまでもなく周辺の銘柄にも飛び火。株価は騰勢をストップした。しかしマーケットでは目立ったほどのリスク回避とならず、ドル円もユーロ円も日中の高いところでステイしたまま、ニューヨーククローズを迎えた。
どうもこのところ、ドル円の方向感が出てこない。111円台は売りなのかと考えてショートに振ってみると、そのまま下がらなくなったり、逆張りはダメとなると順張りかということで111円台を割れてきた瞬間にドルショートに振っても、これまたワークしない。
そもそも大きな動きをしていないところで、両端をたたいていたりすることもある。実に狭い範囲の中でのレンジメーカーになってしまっている。ユーロドルも含めて、下半期は実につまらないレンジ相場になってしまっているというのが実情だ。
今夜も経済イベントが少ない。しかるにまたトランプ大統領のつぶやき待ちということになる。いろいろと暴露本やスキャンダルが出てきても、一向にめげないトランプ大統領である。ツイッターでのつぶやきもまったく尋常でないほど多い。
お役所が発表している経済指標などよりも重要度が高いのではないかと思われているところに、トランプ大統領にまんまとはめられているのかもしれない。
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