昨日はアジア時間でリスクテークの流れが出てきた。その前日のニューヨーククローズ間際で大きなリスク回避が進んだ分の反動もあったのだろう。日本株は大幅高となって、そのまま高値引けした。それで市場の関心は海外市場でどうなるかだったが、私はこの時点でドル円を買ってみた。
112.03だったが、111円台への突っ込みがどうも嫌がっているように見えてならなかったからだ。ここ1週間ほどのリスクオフのステージでも、まったく111円台でのビヘイビアはとろいことこの上ない。下がっても限りがあるならば、そこをバックにロングにしてみようというのも自然な考えだと思ったからである。
海外市場でもリスク許容度の増大が見られた。EU委員長がイタリア予算の独立性を重んじると発言したこともあり、欧州株は急伸。また米企業決算もアナリスト予想を上回るものが相次いだので、時間外取引の段階から米国株は値を伸ばした。これはニューヨーク時間にも引き継がれ、米国株は上昇一本調子となった。
これだけ外部環境に恵まれているのに、為替相場の反応は鈍い。確かに下げるときにちゃんと下げなかったのだから、上げるときも上げきらないのだろう。ドル円は112円台の前半から離れていかない。私としても寝る前にポジションをクローズしたかったので、112.16で売り払うことにした。
結局、ニューヨーク時間ではドル相場は全面高となって、ドルの高値ひけで終わったのだが、値幅はとても小さいものだった。今日になってドル円は高い方で112.40をつっかけたが、それでも動きは鈍いと言わざるをえない。TAGに関する為替協議は来年になってからだと報道されてもいるし、波乱要因は遠ざかったとみるべきかもしれない。
今晩も材料は米企業決算のほうに重要度が偏るだろうが、昨日の米国株は右肩上がりに上昇してきたので、その利食い売りフローがどう出るかに注目しておいたほうがよいだろう。しかしリスク相場の動向に合わせてドル円かユーロ円でポジションを張ったにしても、動く値幅は小さいままかもしれない。次のフレッシュな材料を欲しているところだ。
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