昨日はアジア時間では朝がたのリスクオフから一転して、株が買い戻されるなどリスクテークの流れに変わった。日経先物は21170円まで安値をつけたが、これは前日の最安値とちょうど並ぶものだったからかもしれない。
テクニカル的にもダブルボトムを形成したからということもあったのだろう。その後は日本人を中心とする株買いが勢いづいた。東京時間のうちに21500円台まで戻しきり、日経先物は400円近くも上げたことになる。
米国株の2日連続での大幅安を考えると、恐ろしいほどのリスクテークだ。ドル円は112円台の後半のまま下がらなかったが、そのうち上がっていくのではないかと思われた。値幅は大きなものは望むことはできないかもしれない。
しかしリスクテークにかけてみるのも面白い。これまでのリスク回避の巻き戻しが起こるかもしれないからであった。そういうわけで私は短期ポジションと割り切って、ドル円を112.89でロングにしてみた。
海外市場ではイタリアの予算案を認めるかどうかで一騒動あった。強行派とされているイタリアの副首相が「予算案の見直しも排除しない」と発言したことで、マーケットは一層のリスクテークとなった。欧州株が強く推移するとともに、米国株もツラレ高。
イタリア副首相の発言は後で否定されたが、リスクテークの勢いに衰えはない。ドル円もじわじわと上昇してきて、113円台に乗せてきた。だがイタリアの問題は簡単に済みそうもない。EU委員長はイタリア予算案を明確に拒否する姿勢を示したし、EU側がイタリアに対して制裁も辞さずとの見解も示した。
ユーロドルは1.14台まで上がってきているのだが、いまひとつ伸びに力が足りないのは、まだ欧州域内で不安要素を抱え込んでいるからだろう。終盤を迎えているはずのBREXIT交渉も、昨日の首脳会談では帰結を得られていない。
今晩はアメリカが休み。明日も休暇を取るプレーヤーも多いだろうということで、すでに連休モードに入っている。よってマーケットのほうも大きくは動かないものと思われる。私も積極的にポジションを持つのは慎みたい一日でもある。たとえ損切りに至らなくても、相場が動かないとつらいものだ。ポジションは持っているだけで疲れるのだから。
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