昨日は東京時間でリスクオフの形となった。先週末の海外市場でのリスクテークの流れは続かなかったということだ。それでも為替相場はドル円があまり下がらなかった。先週に盛り上がったFRBの金融緩和への思惑も、期待だけだったということだろう。
アメリカがイージングの方向に転換していくのであれば、ドル円で言えば100円割れは必至である。そのくらいのインパクトのあることなのだ。それが起こらないのだから、期待がないのだと判断せざるをえない。
ドル円を上げる材料と下げる材料が並立して、ドル円はどちらにも行きづらい毎日を送っている。今月の最初こそ激しく動いたものの、日本の正月明けからはほとんどドル円は動いていない。108円台と109円台しかまともにやっていないと言えるのではないだろうか。
その狭いレンジの中での上か下かで日々を送ってしまっているという感じだ。昨年の後半に懸念された動きのない相場が続くかもしれないという観測が、現実のものとなってきている。
アメリカの企業決算では、キャタピラーがアナリスト予想を大きく下回った。これが牽引して米国株は売り優勢の展開で始まった。リスクオフの流れは継続したのだが、ドル円は相変わらず109円台の前半までの押し。動かないト見ている市場参加者が多い以上は、そこは拾い場となってしまっている。
ニューヨーク時間の後半ではトランプ大統領が30日からワシントンで始まる米中協議に参加すると報道がされて、それが貿易摩擦を軽減させるのではないかとの楽観論を生んだ。米国株はやや切り返してきて、ドル円も明確な安値引けは免れたという形となっている。
ドル円やユーロ円の値幅が小さいため、なかなかポジションが取りにくい。大きなイベント控えているからというのが一因であろうが、それらが通過したら果たして動き出すのであろうか。
ともかく今晩はイギリス議会の再投票があり、ニューヨーク引け後には問題のアップル決算が控えている。また30日から開始する米中協議を控えて、それらに関する要人発言などもマーケットを動かしそうだ。
日本時間 15時00分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)